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エコなくらしをたのしむ 南 雄三

01 なんでもCO2

京都議定書で日本は2012年度までの5ケ年間の温室効果ガス(以下CO2)の平均排出量を、基準年(90年度)に比べ6%減らすことが義務付けられています。なのに05年度には逆に7.7%増えてしまいましした。特に家庭が排出する量の増え方は激しく基準年の37%も増えています。
さあ大変、何かしなければ・・と思っても、なにをどうすれば、どれだけの効果があるのかピントきません。
政府は「1人1日1kgダイエット」といっているけれど…

家庭部門のCO2排出量

では、ピンとくるために、そして新聞に書かれる温暖化の記事が興味深く読めるようになるために3つの質問をしてみましょう。

Q1.日本が一年間に排出しているCO2はどれだけ?

Q2.一軒の家庭が一年間に排出するCO2はどれだけ?

Q3.ロンドンまで旅行するのに排出するCO2はどれだけ?

…幾つ答えられましたか?

Q1の答えは約13億トン。
産業、運輸、生活全てを含んだ量です。1人約10トンと覚えましょう。

Q2の答えは3〜4トンです。(車を除く。車を含むと5〜6トン…いかに車が大きいかが分かります)

さて、1人1日1kgダイエットすれば1年で365kg。1家庭は平均2.7人で構成されていますから、1家庭で1年に約1トンのダイエットになります。ここまでくると少し雰囲気が掴めてきます。

つぎに、Q3のロンドンまで飛行機で往復するとどれだけCO2を排出することになるのでしょうか?
答えは1人約2トン〜6トンです。

なぜこんなに幅があるのかというと、計算の設定の違いによってこれだけ大きな開きが出るのです。この辺が温暖化情報のしっくりいかないところですが、一軒の家から3トンも4トンも排出していると重い気持ちになっていたのに、海外旅行がこれほど大きな負担を掛けてしまっているとは…。

こんなことを知ると海外旅行に出かける腰が重くなりますが、そこで登場するのがカーボン・オフセットです。オフセットとは「相殺」で、排出した分を植林したり、風力発電や太陽光発電を建設して相殺しましょうというものです。つまり排出量に見合う植林などの費用を支払うのです。

1トンの値段は今のところ4,000円程度。つまり、一軒の家庭で1年間に1万2千円〜1万6千円払えばCO2はオフセットされるということになります。

月に千円程度でオフセットできるのなら今からでも払って罪の意識をなくしたい…そんな気持ちになります。もちろんお金を払えばそれで済むという問題ではありませんが、何となく可能性がみえて安心できます。

※家庭で排出されるCO2量とカーボン・オフセットの計算は・・
Gコンシャス:http://gconscious.jp/carbon_offset.html

著者プロフィール

南 雄三
南 雄三(みなみ ゆうぞう)住宅技術評論家
1949年東京に生まれ、明治大学経営学部卒。
若い頃、世界50カ国を放浪した破天荒な経験をもち、今も各国の建築を視察するため、世界を歩き回っている。専門は断熱・気密化技術及びエコハウスを専門とするアドバイザーで、住宅産業全般のジャーナリストとしても活躍している。新宿にある自宅は大正時代の古住宅だったが、都心の環境共生住宅に再生。庭に蛍が生息するなど、東京名物の一つになっている。住宅雑誌等に執筆の他、日本各地で講演を行っている。

著書に、『スイスイ読める断熱・気密のすべて』(日本実業出版)2004/9月発刊、『SuiSuiわかる「結露」の本』(建築技術)『資産になる家・負債になる家(建築技術)』『高断熱・高気密バイブル』(建築技術)『人間住宅』(INAX出版)(共著)他多数。
バックナンバー
01 なんでもCO2
02 エコだ省エネだというけれど
03 LOCO2ってなに?
04 自立循環型住宅ってなに?
 
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