


前号で「省エネだ、エコだ」というけれど、省エネは生活全般のエネルギーで捉えなければ…、そしてエコは生活の質と環境への負荷の両面で捉えなければいけないことを述べました。
更に今回は、省CO2というけれどLCCO2で捉えなければ片手落ちという話をしたいと思います。
LCCO2とはLC(ライフサイクル)+CO2(炭酸ガス)ということで、つまり一生涯に排出するCO2量のことです。
住宅のライフサイクルは、建設、居住、更新、解体・処分などに分けられ、その様々な段階でCO2を排出しています。
その中で、短時間で最も大きな影響を与えるのが建設時です。
一方、居住時に排出されるCO2は暖冷房+調理・給湯+照明・家電などの総合で、その量は建設時に比べれば小さいものですが、一生涯で考えた場合に建設時が1回だけなのに対して、居住は毎年繰り返されるもので、年数を重ねると大きなものになります。
住まいの一生涯のCO2排出量(LCCO2)を計算してみると、建設時や修繕・更新・解体時に比べて圧倒的に生活時のCO2消費の方が大きくなります。
例えばCASBEE-戸建マニュアルによれば、30年寿命の一 般的な住宅の場合、居住時が 7割程度を占めることになるといっています。
寿命が50年、100年と伸びれば更に建設時や解体時の割合は小さくなります。つまり、住宅のLCCO2でもっとも重要なことは生活上の省CO2ということになるのです。
たしかに木造住宅は鉄骨造やコンクリート造に比べれば建設時のCO2排出量は小さくてエコの優等生ですが、だから木造住宅は省CO2だということにはなりません。十分な断熱・気密化、自然エネルギーの活用、高効率な給湯機器・設備の導入、そして消費電力の小さな家電製品を用い、更に省エネに配慮した生活をすることで初めて省CO2住宅と呼ぶことができるのです。
設計段階でLCCO2を計算することはできますが、その計算はとても複雑でむずかしいものになります。そこで利用できるのがCASBEEです。CASBEE-戸建でエコ度を評価すると、自動的にLCCO2の計算をしてくれます。大雑把な計算であることは否めませんが、目安にはなります。


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