大きな連続開口を開け放つとリビングから直接中庭に出られるようになっています。
ウッドデッキも味わい深く、庭の景色をもリビングの一部になります。
「フランク・ロイド・ライトの作風が好き」という施主のご要望に応えて、氏の作風の特徴である水平ラインを強調した外観になりました。比較的広い敷地面積に恵まれて、車庫と住宅の間に中庭を配する開放的なプランが実現しています。
門扉から玄関に続くアプローチ、そして居住空間に続く一連の壁面に、建築家のライトが愛した群馬県産の大谷石を採用しました。また、随所に米国産のウォールナットの無垢材を配して調和を取っていますが、和風を感じる落ち着いた内装に仕上がっています。
居間、食堂、キッチンが天井の高いひとつの大空間で連続し、さらに階上に続く階段まで何一つ仕切りがありませんが、高気密、高断熱の施工によって、思いのほか空調の効率は悪くないと伺っています。
車庫の屋根まで取り込んだ広い中庭には、一年中常緑のトネリコと、秋の紅葉が見事なモミジの高木を植えることで、季節感を感じながら暮らせる意図が盛り込まれています。