これから家づくりをお考えの皆様は、住宅の性能について大変高い関心をお持ちであると思います。高騰する光熱費（省エネ性能）に加え、お部屋の暖かさや涼しさ（温熱性能）も住宅に求められる大切な性能です。
重量木骨プレミアムパートナーがつくる「重量木骨の家」は、国が定める2030年の省エネ基準をクリアする「光熱費の安い家づくり」を平均値として既に達成しています。国の定める省エネ基準は、お部屋の暖かさや涼しさ（温熱性能）について規定していません。「重量木骨の家」は、ご建築される土地の気候風土に合わせ「温熱シミュレーション」を実施し、お住まいになられるどの部屋も一年を通じて快適な室温になる家づくりを推進しています。
「耐震構法 SE構法」による安心の耐震性能に加え、省エネ性能・温熱性能についても、建築前にご安心頂けるのが「重量木骨プレミアムパートナーの家づくり」なのです。
住宅の省エネルギー性能は、下記の3種類で表されます。
壁・屋根や窓の断熱性能
熱が逃げる量÷外皮面積
日射取得と日射遮蔽の性能
日射熱取得量÷外皮面積
一次エネルギー消費量
設計一次エネルギー消費量÷基準一次エネルギー消費量
住宅には「省エネルギー基準」という、国が定めた基準数値が存在します。住宅・建築物の省エネルギー性能を計る基準として昭和55年に制定され、今まで何度も改定されてきました。
参考：2025年省エネ基準/2030年ZEH水準 適合義務化について
省エネルギー性能は断熱性能を表す「UA値」と、家の中の設備機器（空調・換気・給湯・照明）や電化製品が消費するエネルギー消費量を示した「BEI」の２つの基準があります。
重量木骨の家ではこれらの数値に加えて日射取得と日射遮断の性能値である「η値」も重視し、真に快適な住宅を追求しています。
上の表は重量木骨の家のUA値とBEI値、それぞれの平均を算出したものです。
政府が進めるカーボンニュートラル、持続可能な社会に向けてのCO2排出量を減らす取り組みの中で、2030年の省エネルギー性能の基準とされているZEH（ゼロエネルギーハウス）の基準値を重量木骨の家は大きく上回っており、経済的で環境にも優しく、快適性も担保しています。
こういった情勢にもいち早く反応し、重量木骨の家プレミアムパートナーはこれからの未来を見据えた家づくりを行っています。
ドイツでは「パッシブデザイン」という住宅に対するメソッドがあります。昨今日本でも浸透してきていますが、太陽の光や熱をコントロールしてより住みやすく心地よい家を作ろうとする考え方です。
重量木骨の家もこの考え方を取り入れており、前述した「UA値」「BEI値」だけではなく「η値」を重視します。η値（平均日射熱取得率）には、ηAH値（暖房期）とηAC値（冷房期）の二種類があり、前者は大きく、後者は小さくする設計を行うことで、暖房期・冷房期のエアコンを使用する時間を減らし、快適で省エネな暮らしが可能です。
通常プランと比較し年間の暖房費も40％程度削減できます。
冬季の日射は部屋の奥深くまで入り込み、床や壁を温め蓄熱します。夜間、徐々に熱を放熱するため、暖房に必要なエネルギーを一日を通じて低減させます。
パッシブデザインを取り入れたプランは、一般的な住宅メーカーのプランと比べ、冬季の晴れた日は壁や床の表面温度が高くなり、居住者の体感温度が上がります。
太陽光がたっぷりと入り込む大きな吹抜け空間でつながる非居室は、夜間になっても室温・表面温度が下がりづらいです。そのため、暖房室との温度差が原因で起こるヒートショックを抑制します。
夏季の日射は軒や外付けブラインドによって遮蔽し、太陽の熱が室内に侵入しづらいようにします。
また、吹抜け空間を活用した上下温度差による通風は、冷房運転時間の短縮に貢献します。
冬季の日射を部屋の奥深くまで取り入れるためには、大きな開口部と吹抜けが必要になります。通常の木造では、耐震上厳しい制限があり、十分に大きい開口部や吹抜けを設けることが難しいです。
重量木骨の家では、SE構法を用いることにより、鉄骨造やRC造でしか実現できないような大開口や大空間を木造で安全に実現します。
隣家が密集する敷地条件の厳しいエリアにおいて、カーテンなどを設けず冬季の日射を充分に取り入れる設計を行うためには、日射取得と隣家の目線を遮る工夫など、自由度の高い設計が求められます。
重量木骨の家は、SE構法によって過酷な敷地条件であってもパッシブデザインに基づいたプランニングのを可能にします。さらに全棟構造計算により安全性を確認ししているので、耐震性も万全です。
省エネルギー性能と快適はイコールではありません。またUA値だけで性能を決めることは正しくありません。η値とUA値にBEI値を考慮することがプロの役割です。
重量木骨の家では、意匠設計＋構造（耐震）設計＋パッシブ（省エネルギー）設計の最適解をデザインすることを、基本としています。
基準になっている数値だけではなく、実際のシミュレーションや経験から真の快適とは、省エネルギーとは何かを考え、ご提案させていただく。それが重量木骨の家です。
出典：国土交通省「住宅性能表示制度の見直しについて」
2022年6月、新築建築物は「断熱・設備」において一定の省エネ基準を満たし、基準に適合していることを、2025年から確認申請で審査するとする法律が制定されました。これまで日本では断熱材が入っていなくても新築が可能だった状況から、大きな一歩が踏み出されました。
2025年に義務化される基準では2050年の目標に不充分であるという試算に基づき、2030年に義務化の水準を20％引き上げるとした「ZEH水準」が誘導基準として定められました。
ZEHとは、Zero Energy Houseの頭文字をとった言葉ですが、エネルギーやCO2の削減割合が異なる複数の用語があります。
