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interview

子育てと暮らしinterview特別編2020.05.19

中里 真理子

新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が続く中、Family Treeは、家族一緒のおうち時間を応援します。特別編・第1回は、フードからインテリアまで幅広く活躍するスタイリストの中里真理子さん。郊外の丘の上に建つ、名建築の集合住宅。充実したキッチンから生まれる豊かな暮らしと、家族みんなが大好きな朝食メニューのレシピを伺いました。

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自然光に満ちた、モダニズム建築のキッチンで。

傾斜に沿うように建てられた集合住宅は、ランドスケープを重視した集合住宅の設計で名高い建築家によるもの。緑あふれる長い階段、重厚な木の玄関扉、大きな窓にゆったりと平面に広がる間取りは、まるで外国の平屋住宅のような佇まい。
どうしても、この建築家のこの家に暮らしたくて、思い切って家族で郊外に越してきて3年目。料理にまつわるスタイリングの仕事が多い中里さんにとって、この家のキッチンはまさに理想的だった。小学校3年生になった男の子と女の子の双子のママとしても、キッチンと向かい合う毎日だ。

ご自宅のキッチンへのこだわりや、気に入っている場所はどこですか?

キッチンってどこか閉鎖的な印象があったんですが、この家のキッチンの大きな窓と開放感が気に入っています。この窓のおかげで日もしっかり入り換気も良くでき、いつも新鮮な空気に満ちています。シンプルな換気扇、コンロ前のタイル、ビルトインのガスオーブン、たくさんの収納など、建築家の目が隅々に行き届いたキッチンです。機能的なだけでなく、時間をかけて自分らしさが表れてくるキッチンが理想的です。

中里さんが考える「理想の家」を教えてください。

家に対する理想はいっぱいありますね(笑)。まず、建物が建つ環境と、家に入るまでのアプローチは重要です。室内は、細かな間取りよりも気持ちがいいなと思える感覚が大事だと思っています。開放感があって、日差しが差し込む窓があったり、その窓からお気に入りの景色が眺められたり。自分や家族が、本当に好きという気持ちが持てることが、何よりもの理想です。

家にいて、「幸せ」や「ぬくもり」を感じるのは、どのような時ですか?

仕事から家に帰ってきたときに、部屋に西日が当たってる瞬間です。あとは、布団を干すときと、日が差し込む部屋でぼーっとするとき。

中里さんにとって「豊かな暮らし」とは、どのようなものですか?

仕事柄、食事にまつわる豊かさを自然と大切にしています。安全でおいしい食材を選んだり、きちんとした食器でご飯を食べたり。どんなことも、間に合わせはあまりしないこと、丁寧に暮らすことが豊かさだと思っています。でもそこに窮屈さがあってはダメで、自由になることかな。自分がいいと思ったことやものを信じて、それを育てていくことが豊かさかもしれません。

ご自宅のキッチンで、気に入っている道具やよく使う器を教えてください。

作り付けのガスオーブン、蒸し器は便利なので調理によく使っています。食器は、アメリカで購入した白のオーバルの器をよく使います。和食器では、惣堂窯の掛谷康樹さんの器や、工藝喜頓で購入したもの。色ガラスの器が活躍しています。

子どもたちが喜ぶ、母の手料理の十八番は何ですか?

ピーマンの肉詰め、そぼろ、ロールキャベツ、魚の西京漬。

毎日の食事は、どんなことを意識していますか?

粉類、納豆などは国産を選んだり、野菜は近所の無農薬野菜を売る市場から直接買うようにしたり、食材選びには特に気を使っています。基本、出汁類はすべて手作りするようにし、なるべく化学調味料を使わないように心がけています。

現在のコロナ禍を受け、家族で過ごす時間はどのように変化していますか?

特に、子どもたちと過ごす時間が変わりました。長く子どもたちと一緒にいる時間が生まれ、これまで仕事を優先していたり、急ぎすぎていたなと深く反省しました。ゆっくり子どもの声に耳を傾けたり、気長に待ってあげることが大事ということに気付かされました。

家族が笑顔になる、ワタシの時短レシピブレックファスト・ブリトー

そのとき冷蔵庫にある食材を包んで、ささっと作れるし、子どもたちが自由に好きなものを組み合わせてオリジナルの味を作れるのも楽しいです。トルティーヤは、好き過ぎて手作りしていますが、もちろん市販のものでもOKです。

材料

トルティーヤ
  • 薄力粉 200グラム
  • お湯 約100cc
  • オリーブオイル(または菜種油) 大さじ4〜5
  • 塩 ひとつまみ
具材
  • トマト
  • アボカド
  • ソーセージ
  • チーズ(グリュイエールチーズなど好みのもの)
  • ビーンズペースト
  • サワークリーム
  • フライドポテト
  • マッシュルーム

※家にある食材なんでもいい

手順

トルティーヤ
  • ① 材料すべてをボウルでひとまとめにし、柔らかくなるまでこねる。
  • ② 30〜40分ほど、ボウルをひっくり返しておく。(乾燥させないためボウルで蓋をする)
  • ③ 7、8等分に分けて、綿棒で丸く薄く伸ばし、フライパンで焼く。表面にポツポツと空気が出てきたらすぐにひっくり返す。
  • ④ 食べるまでに乾燥してしまうので、焼いたものは乾いた布巾などで包んで置いておく。
具材
  • ※好みの食材を、好みの調理法で!
  • ・チーズ入りスクランブルエッグ
  • ・マッシュルームは、塩でさっと炒める
  • ・トマト、アボガドは、塩、オリーブオイル、ビネガーなどで味付け

具材を並べて、トルティーヤに好きな具材をのせてまいて食べます。
皮が冷めてたり、チーズを溶かしたい場合は巻いたあとで、フライパンであたためるのもおいしいです。

Profile

スタイリスト。日用品やインテリア、フードのスタイリングで、広告やライフスタイル誌などで幅広く活躍。プライベートでは、小学3年生の双子のママ。