アウトドアリビングの作り方とポイントを知って、外空間をもっと楽しもう!

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せっかく家を建てるなら、家の中だけでなく外にもリラックスできる空間を作ってみてはいかがでしょうか。
今回は、光と風を感じながらくつろげる「アウトドアリビング」について解説していきます。
アウトドアリビングの魅力や作り方のコツを知って、より充実したおうち時間を目指しましょう。
アウトドアリビングとは?
アウトドアリビングとは、リビングのようにくつろげる屋外空間を指します。屋内のリビングの延長上のデッキやテラスなどに設けられることが多く、テーブルやソファなどの家具を置いて、家族が集まる憩いの空間を作ります。
ガーデニングやバーベキューなどアイデア次第で様々なアクティビティを楽しむことができ、子どもやペットの遊び場としても使えます。コロナ禍でステイホームが定着したこともあり、手軽にレジャー気分を味わえる点が人気を集めています。
アウトドアリビングの魅力と3つのメリット
お茶を飲みながらほっと一息ついたり、バーベキューなどのレジャーを楽しんだり、アウトドアリビングの使い方は様々です。生活をより豊かにしてくれるアウトドアリビングの魅力についてご紹介します。
気分転換に使える
アウトドアリビングは屋外にあるため、開放感が抜群です。コロナ禍を経て多様な働き方が認められるようになった昨今、一日中自宅にこもって仕事をしている方も多いでしょう。わざわざ外出しなくても、一歩窓の外に出るだけでアウトドアリビングに行けるため、仕事の合間のリフレッシュに使えます。また、バーベキュー、キャンプ、プールといったアウトドアレジャーを家の敷地内でできる点も魅力です。
子どもやペットも安全に過ごせる
アウトドアリビングは自宅の敷地内にあるため、子どもやペットが外に飛び出してしまう心配がありません。車や不審者などの外部の危険からも守ることができます。また、親や飼い主に時間の余裕がなくても、わざわざ公園に連れて行かずに遊ばせてあげられるのもメリットの一つ。思い切り体を動かすことができれば、子どもやペットもストレス発散ができるでしょう。
プライバシーを気にせず外で遊べる
アウトドアリビングでは、屋内のリビングのように人目を気にせず、家族だけの特別な時間を過ごすことができます。また、塀やフェンスを設置すれば、より落ち着いたプライベート空間を作ることができるでしょう。身だしなみを気にする必要もないため、準備に時間がかからず、楽な格好で過ごせます。
アウトドアリビングの作り方のコツ
LDKの延長線上に作る
アウトドアリビングは、一般的にリビングの延長上に作られ、空間に広がりをもたらします。リビングのほか、ダイニングやキッチンとも一続きであれば、家事をしながらアウトドアリビングで遊ぶ子どもを見守ることもできます。LDKだけでなく、同じ階の各部屋からもアクセスできるように作れば、家族が集まる憩いの場としてより機能することでしょう。
庭に東屋を作る
もしも庭を広く確保できるようなら、芝生や敷石の中に東屋(あずまや)を設置することもできます。室内から少し離れはしますが、太陽の光や風を満喫しながらお茶を楽しんだり、心置きなくバーベキューを楽しんだりできます。庭も印象的なものとなりますし、ほんの数歩であっても家から離れることで、生活から一旦離れられるリッチな場となるでしょう。
2階以上の高い場所に作る
アウトドアリビングを作るなら、ベランダ、バルコニー、屋上などの高い場所もおすすめです。屋根のあるベランダは多少の雨でも快適に過ごせますし、屋根のないバルコニーは解放感が抜群。屋上はスペースを確保しやすいのがメリットです。眺めの良いアウトドアリビングを作って、自宅内で非日常を味わってみてください。
様々な天候に合わせた対策を
日本には四季があるため、どんな気候でも快適に過ごせるように準備しておくことが大切です。例えば、夏はパラソルやシェードなどを利用して直射日光を防ぐ、冬はブランケットや屋外用ストーブで寒さ対策をするなど。1年を通して突然の雨にも注意が必要です。様々な気象条件下に対応できる屋外家具を選ぶことも重要なので、次の項で詳しく紹介していきます。
アウトドアリビングの家具を選ぶポイント
屋外家具とは
屋外家具とは、庭などの屋外スペースに置く家具を指し、ガーデンファニチャーとも呼ばれます。屋外家具の種類としては、椅子やソファ、テーブル、ラグなどが挙げられます。外で使うことを前提に作られているため、耐久性やメンテナンス性に優れているのが特徴です。
素材・耐久性で選ぶ
屋外家具は、雨、雪、風、日差し、気温、湿度、粉塵などに対応できるものを選びましょう。例えば、高密度ポリエチレンは、耐水性、耐紫外線性、耐熱性、耐寒性に優れていて、特におすすめです。このほかにも、ポリプロピレン(プラスチック)、アルミ、スチール、チークなどの素材が、屋外家具によく使われています。
ただし、プラスチックはひび割れ、金属は錆、木材は腐食などに注意が必要です。UVカットスプレーや防水スプレー、オイルなどで弱点を補いましょう。あるいは、劣化しやすい環境下にあることを考慮し、定期的に買い替えやすいお手頃な価格のものを選ぶのも一つの手です。
動かしやすい家具を選ぶ
屋外家具は、動かしやすいものを選びましょう。折りたたみ式のものや、軽い素材のものがおすすめです。例えば台風が来た時には、屋外家具が風に煽られて窓ガラスを割ってしまわないよう、すぐに安全な場所に移動させる必要があります。ご近所に飛んで行ってしまうと、保障問題などのトラブルにも繋がりかねません。また、移動させやすい家具であれば、その時々の気分に合わせてレイアウトし直すことができます。
アウトドアリビングに人気のデザイン
ガーデンカフェのようなデザイン
アウトドアリビングを作りたいと思っている人の中には、お茶や食事を楽しみたいと思っている人も多いでしょう。そのような方々には、アウトドアリビングが屋外にあることを生かし、草花に囲まれたカフェ空間を作ることをおすすめします。お洒落なカフェを参考に、自分が最も落ち着けるデザインのテーブルやチェアを用意してみましょう。
室内リビングのようなデザイン
室内のリビングからそのまま空間が続いていくようなデザインのアウトドアリビングであれば、そこに置かれる家具も室内のリビングの雰囲気と同様の物がいいでしょう。家具に統一感をもたせることで、空間に広がりが生まれます。最近の屋外家具は、デザイン性が高く種類も豊富であるため、あなたの理想に合うものがきっと見つかるでしょう。
リゾート風のデザイン
アウトドアリビングに非日常を求める人も多いでしょう。そのような方々は、思い切ってリゾート感を全面に出してみてはいかがでしょうか。高密度ポリエチレンを編み込んで作る「人工ラタン」はナチュラルなテイストでありながら、耐久性も抜群。アジアの南国リゾートのような雰囲気を出すのにおすすめです。
アウトドアリビングに導入してみたい設備
アウトドアリビングを“もう一つのリビング”として活用するために、ぜひ導入していただきたい設備を紹介します。家族がもっとリラックスできるよう、導入を検討されてはいかがでしょうか。
屋根またはオーニング
強い日差しや降水への対策として、屋根を設置するのも良いでしょう。もしも「広い屋根を設置することが難しい」または「必要なときに取り払うことができるようにしておきたい」という場合は、オーニングテントがおすすめ。
必要なときは広げ、不要なときは巻き取れるオーニングは、屋根に代わるとても便利な設備です。熱中症や体の冷えを防ぎながら、外空間での快適な時間を過ごしてくださいね。
ハンモック
アウトドアリビングにハンモックを付けると、広々とした空間でありながらも、自分だけのお籠りスペースが完成します。あの、柔らかいカーブに包まれてゆらゆらと体を揺らしているとその気持ちよさに眠ってしまう事は確実です。家族や友人たちと取り合いにならないように、複数付けることを考えてもいいかもしれませんね。
ただ、通常ハンモックは屋根や柱につける必要がありますので、強度の確保などは設計者によく確認をしてから設置することが必要でしょう。もしくは、自立型のハンモックもありますので、屋根がないアウトドアリビングでは自立型を設置することも出来ます。
照明
照明を設ければ、日中だけでなく夕方から夜にかけてもアウトドアリビングを利用することができます。幻想的な光に照らされながら、静かに夜空を眺めたり、家族や友人とバーベキューなどを楽しんだりしてみてはいかがでしょうか。
家の設計段階で既にアウトドアリビングを夜に使うイメージがあれば、照明器具まで含めてデザインを考えると良いでしょう。または、照明を備え付けなくても、必要な時に移動式ライトをアウトドアリビングに置くのでも問題ありません。
コンセント
先ほど触れた移動式ライトや、電気式バーベキューグリル、ホットプレートなどを使用する際は、コンセントがあると良いでしょう。メンテナンスのための高圧洗浄機を使用する際にも便利です。
屋外にコンセントを設置する場合は、雨に濡れたり虫が入り込んだりしてショートしないよう、カバーで覆いましょう。盗電が心配ならば、屋外用コンセントの配線を独立させてブレーカー(配線用遮断器)につなぎ込むという手段があるため、電気屋さんにぜひ相談してみてください。
水栓柱
水栓柱もアウトドアリビングにあると便利なものの一つです。バーベキューの網や鉄板を洗ったり、夏にビニールプールに水を溜めたりするのに使えます。また、子どもたちやペットがアウトドアリビングで遊び回って体が汚れても、室内に入る前に体をきれいにすることができます。アウトドアリビングで何をしたいかイメージを固めた上で、必要な設備の導入を検討しましょう。
アウトドアリビングで後悔しないための注意点
アウトドアリビングは屋外にあるものですので、それなりの注意点があります。特に以下のことに気を配らなければなりません。
外気にさらされるのでメンテナンスが欠かせない
外気にさらされるアウトドアリビングは、床や家具がどのような素材であれ、メンテナンスが欠かせません。例えばウッドデッキであれば、年に一度は防水塗料の塗りなおしや、防腐処理が必要です。これを怠ると床が腐食してしまい、踏み抜いて怪我することもあります。また、シロアリが発生し、家にまで入り込んでしまう恐れもあります。
樹脂製の家具や床は、太陽光に含まれる紫外線が原因で破損することがあります。見た目が悪くなるだけでなく、ひび割れに引っかかって怪我をしてしまったり、プラスチックのささくれ部分にカビやコケが生えてしまったりすることもあります。
防虫対策も怠りなく
もうひとつのリビングとしての機能を持つアウトドアリビングですが、室外であることから虫が寄ってくることにも注意が必要です。夏場であれば蚊やハエが寄り付きやすい場所ですので、吊るすタイプの虫除け剤の使用も検討しなければなりません。
意外に効果があるのが扇風機です。人体の体温を感知しづらくし、なおかつ強い風により飛来を防ぐ力を持っていますので、特に窓を開けておくことに抵抗がなければ、室内からアウトドアリビングに向けて風を送るのもひとつの方法です。
悪天候時を考慮した庭づくりを
アウトドアリビングは、季節によっては長期間使えないこともあります。雪が積もるような寒い冬や、連日雨が続く梅雨の時期などは、アウトドアリビングを使いたくても使えません。このような季節に備え、丈夫で片付けやすい家具を選んだり、家の中から眺めて楽しめるようにシンボルツリーを植えたりするなどの工夫を施しましょう。
自由を満喫するためにプライバシーを守る工夫も
アウトドアリビングは屋外にあるため、上手なプライバシー対策が必要です。1階ならば生垣やフェンスを隣家や通り沿いに設ける、2階ならば丈の高いベランダルーバーなどを用いるなどの対策ができます。視線を気にせずにくつろげるアウトドアリビングをぜひ作ってみてください。
アウトドアリビングのある家の施工事例
サウナのための動線を確保したアウトドアリビング
テーブルとソファ、そしてクッションまで置いてあり、室内のリビングに劣らない快適さを実現しています。天気の良い日に、優雅なティータイムを過ごせることでしょう。キッチンに面しているため、食事の準備や片付けも効率的に行えます。
また、オーナーはアウトドアリビングでテントサウナも楽しまれるとのこと。サウナの後にすぐシャワーを浴びられるよう、アウトドアリビングから直接バスルームにアクセスできる間取りとなっています。
熱加工で耐久性を高めたウッドデッキ
こちらの事例は、玄関前に大きなスペースをとり、そこにウッドデッキをしつらえています。フェンスも設けているため、プライバシー対策も万全です。ウッドデッキとフェンスに使われている木材は、いずれもニュージーランド産のラジアータパイン。
熱加工して耐用年数を延ばしているため、安心して使い続けることができます。また、このアウトドアリビングは、玄関とリビングの両方から出入りできるアクセスの良さも特徴と言えるでしょう。
バルコニーに作った見晴らしの良いアウトドアリビング
こちらの住宅は高低差のある2区画の土地をつなげて建てられています。アウトドアリビングは木々が生い茂る外階段を登った先にあり、見晴らしの良さが自慢です。室内のリビングからもアクセスできます。
このアウトドアリビングには屋根の代わりにパーゴラが設置されているため、つる性の植物を絡ませてグリーンの屋根を作ることもできます。美しい景色と緑に囲まれた、別荘のような特別な空間です。
プライバシーを確保したアウトドアリビングで開放的な気分を味わう
こちらの事例は、LDKと隣接したアウトドアリビング。家の中と外の床に段差を付けずにフラットに仕上げることで、空間に一体感と広がりをもたらしています。窓を開け広げれば、一つの大空間に早変わり。アウトドアリビングの屋根には布製のオーニングが使われており、明るさを保ちながら、直射日光や雨をしのぐことができます。壁を高めに立ち上げているため、隣家からの視線を遮り、プライバシーも守られています。
ガラス効果でアウトドアリビングとの一体感が増す
このリビングのコーナー窓は、床から吹き抜けの天井まで届く大開口。その向こう側にアウトドアリビングが設けられ、縦にも横にも空間の広がりを感じます。アウトドアリビングの床はウッドデッキで、フェンスも木製。脇には植栽スペースがあり、木の温もりを感じる癒しの空間となっています。
夜には足元のランプが木々を美しくライトアップ。電球を覆う金属格子の影も幻想的に映し出され、室内から眺めて楽しいアウトドアリビングとなっています。
複数の部屋からアクセスできるアウトドアリビング
リビングから掃き出し窓の向こうに続くアウトドアリビング。白一色ですっきりとまとめてあり、一体感のある大空間を生み出しています。キッチン脇の小上がりにも窓があり、そこからもアウトドアリビングの様子を伺うことができます。開口部が多いため、家族がお互いの存在を感じながらそれぞれの空間で過ごすことができ、家事をしながら子どもたちを外で遊ばせていても安心できるでしょう。
まとめ
アウトドアリビングは、家族とより充実した時間を過ごせる特別な空間です。庭の一部でありながら、リビングとしての機能を持ち合わせていますので、屋内外の「いいとこ取り」を叶えます。
アウトドアリビングは1階でも2階でも作ることができますが、いずれにせよ強度が重要です。安心安全に過ごせるアウトドアリビングは、「重量木骨の家」にぜひお任せください。また、重量木骨の家はデザインも豊富です。あなたの思い描く「家族の集まる場所」のイメージに近いアウトドアリビングを探してみてくださいね。