子供部屋は間取りやデザイン次第で、想像力や好奇心を育む!お手本にしたい、子供部屋アイデア12選

理想的な子供部屋とは、どんな部屋でしょう。「子供部屋は子供の数の個室があればいいわ…」そんな風に考えてはいませんか? 我が子の成長と自立を願って作る子供部屋は、親御さんからお子さんへの大きなプレゼントとも言えるかもしれません。
お子さんの様子をいつでも見守れるようにリビングルームの一角に遊び場スペースを作ったり、想像力が養えるような仕掛けにしたり、体を動かせるように遊具を設置したりと、さまざまな工夫をされているご家庭も増えています。お子さんのワクワクする顔が目に浮かぶ、そんな子供部屋を作ってみてはいかがでしょうか。今回は、お手本にしてみたい子供部屋のアイデアをご紹介します。
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1.子供部屋って必要なの?知っておきたい、子供部屋が持つ役割とは
「頭の良い子はリビングやダイニングテーブルで勉強している」などとよく言われますが、いずれお子さんが成長していくことを考えれば、ゆくゆくは個室にできるスペースは確保しておきたいもの。しかし、近頃の子育て世代は、お子さんが小さい時期から個室を人数分きっちり用意するという考え方は少なくなってきているようです。小さい頃は個室に区切らず、広々としたキッズスペースを設けたり、家族みんなで使えるフリースペースを作っておくなど、お子さんの成長に合わせて使い方を変えられるような間取りが主流になっているようです。
そもそも、子供部屋の役割は何でしょうか。一つ目はお子さんのおもちゃや荷物、服、ランドセルなどを置く場所、二つ目は勉強する場所、三つ目は寝る場所です。この三つがまだ必要ない幼児期は、あえて個室の子供部屋を作らなくてもいいということです。
思春期を迎えれば、自然と自分ひとりの部屋を欲しがるようになるでしょう。実際にそれは自立心が芽生え始めた証拠でもあります。「人間にはプライバシーというものが必要」ということを理解し始める時期でもあるので、これはごく自然なことなのです。
プライベートな個室を持つことで勉強がはかどったり、誰にも邪魔されない自分だけの時間を過ごすことができたり、読書や趣味に没頭できたりと、個室にもさまざまなメリットがあります。いつから個室を持つべきかは、お子さんそれぞれの個人差があります。本人が個室を持ちたいと言い始めたら、検討してみるといいかもしれませんね。
2.子供部屋に必要な広さは、一人あたり6畳ほど!
子供部屋を作るときに目安となる広さは、家の大きさにもよりますが、だいたい6畳ぐらいが一般的。お子さんが高校生や大学生まで実家で過ごすと仮定すれば、成長してから必要な家具や収納が問題なく入る広さを最低限確保するのがポイントです。
6畳あれば、シングルベッドや勉強机、本棚、チェストなど基本的な家具を無理なく配置することができます。勉強机だけは、小さいうちはリビングルームに置くという考え方もあるようです。リビングルームに置くのであれば、いわゆる勉強机のデザインよりは、大人になっても長く使えるようなシンプルなものを選ぶのもポイントです。
小・中学生以上になると持ち物もぐんと増え、持っている服の量も増えていくものです。お子さんが小さい頃の持ち物で子供部屋の収納量を想定せず、将来的にもしっかり物が収納できるように、少し大き目のクローゼットなどを設けるようにしましょう。
3.デザイン次第で個性が育つ!子供部屋アイデア12選
どんな子供部屋にしようかと考えるときに大事なのが、お子さんの成長に合わせてアレンジがしやすい間取りやデザインにすること。さらに、子供部屋のデザインや取り入れるアイテム次第では、お子さんの個性を伸ばしてくれる空間にもできるのです。そこで、家づくりの際に取り入れてみたい、子供部屋アイデアをご紹介します。
3-1.年齢が小さい頃は、リビングの一角を子供部屋スペースに
3-1-1.スキップフロアを使い緩く区切る
お子さんが小さい頃は、遊んでいる様子を親御さんが見守ってあげられる場所に子供専用の空間を設けるのもおすすめです。例えば、リビングの一角に遊び場を設けたり、スタディスペースを作ってあげると、いつでもお互いを感じ合うことができ、親御さんもお子さんも安心して過ごすことができますね。緩い区切りをつけたいという場合は、腰高ぐらいの壁を作ったり、スキップフロアで段差にするなど工夫することもできます。
3-1-2 和室スペースを子供スペースに有効活用
リビングの隣に和室などを設けている場合、お子さんが小さい頃は和室をお子さんの遊び場にするケースも。親御さんも家事をしながら遊んでいる様子を見守ることができますし、同じ空間でお昼寝をすることもできます。親子で絵本を読んだりゲームをしたりと、和室は多目的スペースとしても有効活用ができる部屋です。
リビングと隣り合わせの子供スペースを作る場合、いつでもササッと片付けがしやすいように収納を設けることも大切。おもちゃ別にお子さんでも簡単に片付けができる棚を設けるなどの工夫をしましょう。
3-2.子供部屋に遊び心を加えて、想像力を掻き立てる仕掛けを!
3-2-1子供部屋の壁一面を黒板に
幼児期のお子さんは、とにかく好奇心が旺盛。おままごとをしていたと思ったら、次はお絵かきをしたり、絵本を読み始めたりと遊びもコロコロ変わります。そんなお子さんたちのためのスペースには、遊び心のある仕掛けを用意してみるのもいいかもしれません。
たとえば、壁一面を黒板にしてみるアイデアはどうでしょう。机の上で描くお絵かきとは違い、体を思い切り動かしながら描くことができます。自分よりも大きなものを描く体験は、実はなかなかできないこと。デザインやアイテム次第では、「もっとこんな絵が描きたい!」「もっとこんな遊びがしたい!」など、お子さんの好奇心を刺激してくれる効果もあります。
3-2-2.子供部屋だからできるファンタジックなデザイン
こんなファンタジックなデザインのお部屋なら、お子さんの想像力がぐんぐん膨らみそう。ロフトを作れば上下左右に動き回ることができ、小さな窓から顔を出したり、可愛らしいお家でおままごとをしたりと、お子さんもいろいろな遊び方ができそうです。ときには、大人が想像できないような遊びを思いつくことだってあるでしょう。お子さんの想像力は掻き立ててあげるような空間は、まさに理想の子供部屋ですね。
3-3.のびのび遊べる子供部屋を作って、身体能力もアップ!
3-3-1.雨の日も大活躍、子供が遊べる遊具を設置
運動好きなお子さんやアクティブなお子さんであれば、子供部屋や共有スペースなどにブランコやボルダリング、うんていなど体を動かせる遊具を設置してみるのもおすすめです。毎日でも公園で思い切り遊びたい年頃のお子さんは、雨の日で外に出られない日でも適度に体を動かせてリフレッシュでできます。兄弟で交代しながら遊具を使うことで、一つのものを共有し合う大切さを学んだり、ときには競争心が芽生えるかもしれませんね。
3-3-2.大人も楽しめるボルダリングを取り入れても
ただし、遊具などを使う場合は、親御さんの目が行き届く場所で使用するようにしましょう。また、ブランコやハンモックなどを設置するための梁には、設置場所によっては安全に使えない場合も。そんなトラブルがないように、設計の段階で住宅メーカーに相談してみるといいでしょう。ハンモックもさまざまな種類が出回っているので、家の雰囲気にあった商品を選んでみると、インテリアのアクセントにもなります。
3-4.勉強スペースをオープンにして、質問しやすい環境に
3-4-1.段差をつけて、リビングと勉強スペースを分ける
リビング勉強はお子さんにとってさまざまなメリットがあります。親御さんがそばで見守っていてくれるという安心感が、勉強のやる気にもつながるのかもしれません。また、分からないときは、親御さんや兄弟にすぐに質問できるというメリットもあります。
3-4-2.カウンターにすることで将来的には大人が使えるスペースに
ただし、いつもダイニングテーブルでというわけにはいきませんよね。そこで、リビングの一角などに勉強スペースがあると理想的。将来的にはママの作業場になったり、パパの書斎にすることもできますので、無駄なスペースにはなりません。
3-5.兄弟姉妹が一緒に過ごせる、共有スペースを活用
3-5-1.便利につかえる黒板をポイントに
子供部屋とは別に、兄弟や家族が使える共有スペースを設けているご家庭もあります。例えば、それぞれの部屋の前に共有の黒板と本棚を。黒板はお絵かきにも使えますが、お子さんが大きくなってからは連絡事項に使ったり、兄弟で勉強を教え合う時にも便利です。また、本棚にはお互いに自由に貸し借りができるように本を並べておいてもいいでしょう。
3-5-2.大きな本棚は子供が巣立ってからも使えます
こちらは二階の廊下を活用して、一面を本棚にしたご家庭。家族や兄弟みんなが自由に本を手に取って読書ができる空間になっています。子供部屋にはあえて本棚は置かずに、共有スペースに本棚を設置する方が、お互いに共有し合えるというメリットがあります。
お子さんが成長して、それぞれが個室に閉じこもってばかりにならないように、このような共有スペースを設けることは、家族のコミュニケーションにもひと役買ってくれます。
3-6.お子さんの意見を尊重して、個性を大切にする子供部屋
3-6-1.男女の兄弟の場合はきっちり個室として分けるのも大切
男女の兄弟であれば、あえて個室を用意しておくという手もあります。また、家づくりの段階で年齢がすでに大きい場合は、お子さんの希望をぜひ聞いてあげてください。小学校にあがるぐらいの年齢になると、個々の個性や好みもはっきりしてきます。
3-6-2.子供の個性を尊重したデザイン重視の部屋
お子さんのセンスを磨くという点でも、子供部屋の存在は大きいですね。こんなカーテンがいいな、こんな照明にしてみたい!など、お子さんの好みを聞きながら、親子で一緒に子供部屋作りをするのも楽しいものです。
4.成長に合わせて、個別の子供部屋にリフォームも
2人、3人兄弟の場合、お子さんが小さい頃は個室にはせず、やや広めのスペースを確保しておくご家庭も多いですね。そして、お子さんの年齢に合わせて部屋を仕切り、最終的に個室にすることができます。
このような方法は「スケルトン&インフィル」と呼ばれていて、「家と共に育つ」「家族と共に成長する」といったコンセプトで選ばれています。スケルトンは“骨組み”を意味し、インフィルは“内装”を意味します。
子供部屋にスケルトン&インフィルを採用するのであれば、家を設計する段階で、柱と柱の間を長めに確保しておく必要があります。また、お子さんの人数に合わせて出入り口や窓、コンセントなどを用意しておくといいでしょう。しかし、初めに強度の高い骨組みがなければ、後からのリフォームがしにくくなることも。設計の段階で間取りを考えることが大切です。
4-1.収納やクローゼットを可動型間仕切りの代わりにする
子供部屋に移動可能な収納や本棚などをあらかじめ設けておき、可動型間仕切りの代わりに活用するという方法があります。この方法で仕切ればレイアウトが自由なので、お子さんたちの年齢に合わせて動かして使うことができます。また、お子さんが実家を巣立ったとき、子供部屋を簡単に元の広い状態へ戻すことが可能です。後々のリフォームの必要がなく、子供部屋の仕切りとして賢い方法です。
4-2.カーテンやパーテーションで仕切れば、コストカットにも
性別の同じお子さん同士なら、広めの子供部屋をカーテンやパーテーションで仕切るという方法もあります。こちらは比較的ゆるやかな仕切りであるため、上下に隙間もあるので、冷暖房効率が良いというメリットがあります。また、かかる費用や手間も格段に少ないので、リフォーム代の節約や工期の日数短縮にもなります。
まとめ:子供部屋は子供の年齢に合わせて一緒に成長していくもの!
子供部屋はただ単に、お子さんが寝たり勉強するだけの空間ではありません。遊びの中で想像力を養ったり、好奇心が芽生えたりと、お子さんの成長の過程で大切な時間を過ごす場所なのです。また、兄弟で空間を共有し合うことで、相手を思いやる気持ちや共感し合うことを自然と学んでいくこともできます。
結婚してお子さんが誕生し成長する。そして、また夫婦ふたりの生活へ…。こんな風に、家族の形は変わり続けていきます。長い目で見て「子育てしやすい家」とは、お子さんの成長に合わせて自在に変化ができるスケルトン&インフィルが最適なのです。私たちが手がけるSE構法は木造でありながらも、まさしくスケルトン&インフィルのの実現が可能です。
そして一番大事なのは、お子さんが快適で安全に、そして楽しく過ごせる空間であること。今回ご紹介したアイデアを参考に、みなさんも子供部屋について考えてみてはいかがでしょうか。