
テレビボード側からLDKと中庭を望むこの眺めは、この住まいの設計思想を象徴しています。
中庭に面して大きく開く一方で、隣家側には高窓のみを採用。
視線を遮りながらも、光と風を取り込み、心地よく過ごせる場所をつくり出しています。
周囲に住宅が密集し、細い路地が入り組むエリアに建つこの邸宅。限られた敷地条件の中で、建物内に4台分の駐車スペースを確保しながら、防犯性にも配慮した住まいを実現しました。外に対しては閉じ、内に向かってひらく——テラジマアーキテクツの家づくりに共感いただき、採用された住まいのかたちです。
邸宅の中心であるLDKに足を踏み入れると、吹き抜けのある大空間が広がります。中庭とテラスを含めて約60帖ものゆとりを、少ない柱で支えることができたのは、耐震構法SE構法ならではの構造的メリットによるもの。光や風をたっぷりと取り込みながらも、外部からの視線はしっかりと遮る、安心と開放感を両立させた設計です。
オーナーさまは愛犬との時間も大切にされています。家事室に隣接するバルコニーは、専用のドッグランとしても機能。動線が自然につながるよう配慮されており、日々の家事やお手入れもスムーズです。
外観・インテリアは黒を基調にまとめ、落ち着いた印象に。小さなお子様のいないご家族が、静かに丁寧に暮らしを楽しめるよう、トーンを整えた設えとしました。
街のなかにあっても、安心して穏やかに過ごせる一邸。構造・意匠ともに、建築の力が存分に活かされた邸宅です。