アクセントクロスで部屋を個性的に! 使い方のポイント&おしゃれな施工事例
アクセントクロスで部屋を個性的に! 使い方のポイント&おしゃれな施工事例のインデックス
壁紙は部屋の印象を決める重要なアイテムです。どんな部屋にも合わせられるようにと、つい無難な白色を選んでしまいがちですが、せっかくなら「アクセントクロス」で個性的な部屋を作ってみませんか。アクセントクロスの選び方や使い方のコツを学んで、ワンランク上のおしゃれ空間を目指していきましょう。
アクセントクロスとは
アクセントクロスとは、部屋の一部に他とは異なる色や柄の壁紙を貼ってアクセントにするインテリア手法のことを言います。壁紙が白一色だと単調になりがちですが、アクセントクロスを取り入れることで部屋の雰囲気をガラリと変えることができます。
アクセントクロスのメリット
アクセントクロスには色や柄のバリエーションが豊富にあり、選び方次第で部屋に奥行きやメリハリを生んだり、お気に入りの家具のデザインを強調したりすることができます。費用は通常の壁紙とそれほど変わらず、貼る範囲も部分的であるため、手軽に部屋の印象を変えることができます。
アクセントクロスのデメリット
アクセントクロスは部屋の印象を大きく左右するため、壁紙選びに失敗すると誤魔化せないというデメリットもあります。また、気に入って選んだはずの壁紙であったとしても、途中で好みが変わったり、飽きてしまったりすることがあります。このため、壁紙の色や柄は長い目で見て決めるようにしましょう。
アクセントクロスの色・柄の選び方
部屋の用途に合わせる
アクセントクロスを選ぶ際には、部屋のイメージに合った色や柄を選ぶようにしましょう。
例えば、暖色系の色(レッド、オレンジ、イエローなど)は、明るくにぎやかなイメージで、リビングやダイニングといった家族が集まる空間におすすめ。大きく目立つ柄を選べば、アクセントクロスとしての効果をより発揮できるでしょう。また寒色系の色(ブルー、グリーン、グレーなど)にはリラックス効果や集中力を高める効果があり、寝室や書斎などに適しています。この場合は柄の主張を抑え、シンプルで落ち着いた空間を作りましょう。
家具のテイストに合わせる
アクセントクロスのデザインを決めかねているなら、家具のテイストに合わせるという方法もあります。家具の色と同系色の壁紙を選べば調和のとれた空間になり、壁紙の柄と家具のデザインがシンプルであるほど、スッキリとまとまった印象になります。また、家具と全く正反対の色の壁紙を選べば、その家具をより一層際立たせることができ、派手なデザインの壁紙と家具を掛け合わせれば、個性の強い空間を作ることができるでしょう。
ベースクロスとのバランス
ベースクロスとはその部屋の基本となる壁紙の色のことを言います。白系の色を選ぶのが一般的ですが、白の中にもさまざまな種類があり、アクセントクロスの色と調和するものを選ばなくてはなりません。暖色系のアクセントクロスにはオフホワイトやベージュのベースクロスを、寒色系のアクセントクロスにはグレーやブルー寄りのベースクロスを合わせるようにしましょう。
アクセントクロスの適切な面積
アクセントクロスを貼る面積は、部屋全体の壁紙に対して、20〜30%程度に抑えるのが理想的だとされています。例えば、部屋の壁が4面ある場合は1面のみにアクセントクロスを貼るようにしましょう。これよりも多くアクセントクロスを貼ると、バランスが崩れてチグハグな印象になってしまいます。また、壁紙の主張が強くなりすぎると威圧感が生まれ、落ち着けない空間になってしまう恐れがあります。
アクセントクロスの素材の種類
ビニールクロス
ビニールクロスは最も一般的な壁紙の種類で、塩化ビニール樹脂でできています。色や柄のレパートリーが豊富で、好みのものを見つけやすいというメリットがあります。また、抗菌や防カビ加工が施された機能的な壁紙も多く用意されています。コストがかからない点や、水拭きでお手入れしやすい点も魅力です。
織物クロス
織物クロスは、シルク、レーヨン、麻などの布素材でできていて、ビニールクロスと比較するとコストはかかりますが、耐久性に優れています。平織、綾織、朱子織といった糸の織り方によって個性豊かな表情を生み出すのが特徴で、ホテルのような高級感や重厚感を演出したい方におすすめです。
紙クロス
紙クロスは、紙ならではの自然で柔らかな風合いが特徴で、人にも環境にもやさしいエコなクロスとして人気があります。日本で古くから使われてきた身近な素材であり、和室などにおすすめです。ビニールクロスと同様に色や柄の種類が多く、特に海外製のものは日本にはない珍しいデザインを楽しむことができます。
自然素材のクロス
珪藻土や漆喰などの自然素材を原料としたクロス。塗り壁ならではの立体的なデザインが魅力で、カラーバリエーションも豊富です。いずれの素材も消臭効果があり、珪藻土は特に防火性、調湿性に優れ、漆喰はシックハウス症候群を引き起こす化学物質(ホルムアルデヒド)を分解する効果があります。
アクセントクロスにありがちな失敗と解決策
目立たない
失敗例の一つ目は、アクセントクロスが思ったよりも目立たないというケース。派手になりすぎることを恐れて、つい控えめな色を選んでしまうという方は多く、その結果インパクトに欠けてしまう傾向にあります。
また、色の見え方は面積が小さいほど濃く見えるという特徴があるため、見本に比べて実際に張られた壁紙の色が薄く見えてしまうことがあります。壁紙の色をより正確にイメージするためには、なるべく大きめのサンプルを施工会社に用意してもらいましょう。
イメージと違う
壁紙のイメージが思っていたものと違うという失敗は、一つ目の失敗例で解説した通り、見本が小さいことが原因の一つです。なるべく大きい見本で確認することがアクセントクロスを選ぶ最大のコツと言えるでしょう。このほかには、日の当たり方や、照明の色や明るさなどもイメージ違いの原因として挙げられます。アクセントクロス単体で色や柄を考えるのではなく、このような外的要因も考慮した上で壁紙を選ぶようにしましょう。
安っぽく見える
アクセントクロスはデザインが豊富で、中には木目や石目、タイル、レンガなどのフェイク柄を印刷した壁紙もあります。しかし、見本では本物のように見えても、実際に貼ると平面的で安っぽく見えてしまうことがあります。これを防ぐには、貼る面積を極力小さくするという方法があります。
フェイク柄はアクセントクロスの中でも特に主張が強いため、小さくても十分アクセントクロスとして機能します。また、なるべく本物らしく見せるために、プリントの質が高いものを選ぶようにしましょう。
アクセントクロスのおしゃれな施工事例
木目とグレー仕上げのカフェ空間
キッチンの腰壁にはモールテックスというセメント系の材料が塗られていて、左官仕上げ特有の色ムラが素朴で優しい味わいを演出しています。キッチンの背面には腰壁の色に合わせてグレーのアクセントクロスを採用。天井や家具に使われている木とのバランスが良く、温かく落ち着いたカフェ空間を作り上げています。
パステルカラーの北欧ハウス
北欧テイストが大好きだというオーナー様。家のいたるところにパステルカラーのアクセントクロスを取り入れ、シンプルながらも可愛らしく仕上げました。中でもこちらの部屋は、黄色と白のストライプで、明るく清潔感のある雰囲気を演出。優しい色味であるため、柄の主張が強くなりすぎず、落ち着いて過ごせる空間となっています。
集中できるダークグリーンの書斎
こちらの事例では、書斎の壁の一部にダークグリーンのアクセントクロスを採用しています。勉強や仕事に集中したい場には、クールで落ち着いた色味がぴったりです。ダーク系統の壁紙を使うと部屋全体が暗くなってしまいがちですが、ハイサイドライトから差し込む光によって、ほどよい明るさを確保できています。
まとめ
アクセントクロスはデザインが豊富で、内装材の中でも比較的安価であるため、誰でも気軽に挑戦することができます。また、アクセントクロスは手間をかけずに部屋の印象を変えられるため、リフォームのプランの中でも特に人気があります。これから新築をお考えの方も、すでにマイホームをお持ちの方も、おしゃれな部屋づくりの手段の一つに、ぜひアクセントクロスを検討してみてくださいね。