2017
12
Jan

家のデザインについて、 理想の家づくりのためのコラム

【実例紹介】吹き抜けのある注文住宅を建てる時、気を付けるポイント解説

明るく広々としたリビングを実現する一つの方法として、吹き抜けがあります。昼は自然光の明るさを取り入れ、条件が整えば夜に星が見えることもあるでしょう。吹き抜けは心をも開放的にしてくれますが、注意・工夫をしなければならない点もあります。今回は吹き抜けについて解説いたします。

1.吹き抜けのメリットとデメリット

吹き抜けには「開口部が大きい」という特徴があります。この点から、吹き抜けにすることで得られる恩恵と同時に注意点があります。

1-1.【メリット】冬も明るい部屋を作れる

太陽の位置が低くなり、光が差し込みにくくなる冬でも、2階部分もガラス張りにした吹き抜けは明るさを確保することができます。その光は部屋の奥まで入るので、明るい家を作りたいときにはメリットに働きます。

1-2.【メリット】小さなお子さんの日向ぼっこに

太陽光は、私たちに気持ちよさを届けてくれるだけでなく、健康をももたらしてくれます。太陽光を浴びると私たちの体内でビタミンDが作られ、カルシウム吸収を促し、骨や歯を形作る手助けをしてくれます。成長期にあるお子さんにとって、日光浴は欠かせないものです。

また、多忙なあまり身体リズムが狂いがちな大人にとっても、「体内時計」を調整するために朝の太陽光は欠かせません。健康面からも、太陽光を取り入れやすい吹き抜けはメリットがあります。

1-3.【メリット】狭小住宅であっても視覚的に広く感じられる

従来の家で、窮屈さを感じたことはありませんか。これは全ての部屋を壁で完全に区切っていることに加え、天井が低いために感じることです。同じ家でも、立ち上がったときの感覚と、イスに座ったときとでは、その圧迫感は異なるはずです。人間は、その空間の広さを「高さ」でも感じている、ということです。

これを利用して、狭小住宅であっても狭さを感じさせない工夫のひとつとして、吹き抜けが利用されることがあります。寝室などプライベートな空間は狭くても良い、しかしリビングだけでも広く作りたいといったケースで利用される手法です。

1-4.【デメリット】熱効率の低下

温かい空気は空間の上層に、冷たい空気は空間の下層に集まってしまうことはご存じのとおりです。吹き抜けのない「完全個室リビング」であれば、その部屋内でその空気は留まり続けますが、吹き抜けを設ければ、暖かい空気・冷たい空気の層がはっきりと現れます。

また、吹き抜けの2階部分もガラスにしてしまえば、熱が逃げやすい状態を作ってしまうことにもつながりますので、工夫が必要となります。

1-5.【デメリット】強度面の心配

明るさがひとつの利点である吹き抜けは、2階に相当する部分までガラス張りにすることでそのよさを引き出すことができます。開口部が大きいことは、広さを感じさせることとトレード・オフの関係で建物の強度などの「弱さ」に繋がることも考えられます。耐震性能とガラスそのものの強度を配慮しなければなりません。

1-6.【デメリット】プライバシー面の心配

太陽の光、庭の樹木、周囲の風景をあますところなく楽しめる吹き抜けの窓は、隣家や通りからの視線も導く部分でもあります。せっかく風景を楽しめる広い空間を設けたのなら、カーテンで遮るのではなく、庭木や外構の工夫で外部からの視線を遮る工夫をしたいところです。

 

2.吹き抜けが欲しい方に考えていただきたい照明のこと

吹き抜けは天井が高いことが大きな特徴です。これは、照明を取り付ける場所も高いことを意味します。吹き抜けにぴったりな照明にはどのようなものがあるのでしょうか。

2-1.ペンダントタイプ

天井から吊り下げるペンダントタイプの照明には、数多くのタイプがあります。コードの長さも好きな長さで準備してくれるメーカーもありますし、同じデザインの大小を上手に組み合わせてを空間にアクセントとして楽しめるのがペンダントタイプのよさです。

2-2.間接照明

夕方のまだ明るさが残っている頃や深夜など、部屋全体を明るくしなくてもよいときは間接照明でムードを演出するのもよいでしょう。床置きタイプ・壁付けタイプなど、間接照明のタイプは多くなっています。

壁に近いところに設置するので、壁紙を傷めたりしないよう、発熱量の低いLED電球の使用がおすすめです。

2-3.照明器具つきシーリングファン

上層に溜まりがちな温かい空気を部屋の下部に下ろしたり、下層に溜まった冷たく快適な空気を熱気がこもりがちな上層に上げたりするシーリングファンは、吹き抜けの部屋には必須アイテムともいえます。

このシーリングファンに照明器具がついたタイプのものもありますので、設置すれば「一石二鳥」です。

 

3.吹き抜けをつくるときに気をつけなければならないこと

吹き抜けは、一部分とはいえ部屋の間取りが「縦」に合体したつくりです。合わせて窓を大きく取るケースもあるので、強度面と寒さ対策での充分な配慮が必要です。

3-1.強度を一番に考える

先に起きた熊本地震に関する報道では「直下率」というキーワードを多く目にしました。直下率とは、1階部分と2階部分の柱や壁の位置がどれだけ合致しているかを示すものです。熊本地震の際、新築でありながら倒壊または損壊してしまった建物は、この直下率が低かったとされています。

広いリビングダイニングや吹き抜けは、直下率の点でバランスを欠く間取りとなりがちです。このことを考えると、木造注文住宅であっても、コンクリート造並みの強度をもった家を建てられる会社を選ぶことをオススメします。

また、間取りを考える段階では無理をせず、強度優先で検討を進めることを心がけてください。

3-2.寒さ対策

上のデメリットでも触れたとおり、縦長の空間である吹き抜けは冬の寒さが気になる場所となりがちです。せっかく温めた空気が上層部へ溜まってしまえば、1階に相当する部分にいるご家族が寒い思いをしてしまいます。

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これを防止するのが、シーリングファンです。冬場は上向きに回し、壁伝いに温かい空気が吹き抜けの下部に戻ってくるようにします。夏場はこの逆で、下向きに回して、冷えた空気が壁伝いに上層へ向かっていくようにするのです。この点では、後に購入できるサーキュレーターでも代用できます。家の中の必要な部分に手軽に移動させることができます。

物理的に空気の行き来を遮ってしまう方法もあります。暖かい空気が上層に昇ってしまわないよう、カーテンやロールスクリーンで「仮の1階天井」を冬の間だけ設ける工夫も有効です。せっかくの明るさを失わないよう、明るい色、光を通す素材を選んでください。最初から1階部分・2階部分を区切れるようロールスクリーンを設置しておけば、寒さだけでなく、空間の分離が必要なシーンにいつでも対応できます。

家自体の断熱性能が高くなければなりません。家全体が「温かい状態」を保っていられれれば、熱のロスを最低限にすることができます。

 

【実例紹介】強度面の心配無用!吹き抜けの物件が豊富な「重量木骨の家」

吹き抜けは、開放的なイメージからお施主さまの希望の上位にランクインします。しかしながら、その特性により、注意しなければならないこともあります。熱効率のこと、照明のこと、強度のこと、いずれもしっかり検討しなければなりません。

木造でありながら、コンクリート造レベルの強度を実現できる重量木骨の家なら、吹き抜けを設けたとしても強度面の心配はありません。全棟で構造計算を行いますし、店舗や公共施設でも採用されるほどの強さを持っています。

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