【おしゃれな家の外観】外観を決めるときに知っておきたいポイントや注意点とは?
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家の印象を左右する要素の一つとして外観のデザインがあります。何十年と我が家を象徴するものですし、周囲との調和を考えながら、ライフスタイルに合わせたイメージを表現するものとして、とても重要です。家の外観はどのように分類されているのでしょうか。理想のイメージを明確に理解し、家づくりの際に的確に伝えるための「家の外観についての基礎知識」をお伝えします。
1.家の外観デザインは大まかに6種類
好みを細かく反映させることができる注文住宅であっても、調和を重んじるため基本的なスタイルに則って作り上げます。
1-1.和風
和風の家に明確な定義はありませんが、概ね「田舎の大きな屋根のある家」のイメージと、「町屋」のイメージとに大別されます。屋根の形状は切妻屋根が比較的多く、大きな開口部や長い縁側を造ることで、家の外部と内部をつないで季節を楽しむことができます。町屋のイメージならば、格子を配する事ですっとした佇まいの中に空気の流れや視線のコントロールするという機能も加味されます。いずれも木や竹、土など、日本で古くから用いられてきた素材を感じさせる外観です。
1-2.和モダン
白や黒、濃い茶の外壁など和を感じさせる外観に、現代風のシャープさをミックスしているのが和モダンです。外壁を上下に分け色を変えてアクセントをつけたり、深いひさしや縁側(ウッドデッキ)という機能を盛り込んだりと、その工夫の方法には多くのバリエーションがあります。
1-3.洋風
白い壁に明るい色の瓦等に代表されるフレンチスタイルや、外壁や屋根から張り出すように設置した窓(ドーマー)等のアメリカンスタイルがあります。すっきりとした外壁に大きな屋根がどっしりと座ったカナディアンスタイルにはアースカラーが似合います。私たち日本人の目にはスタイリッシュではありますが、和風の家と同じく、トラディショナルな家です。
1-4.洋モダン
洋風の家に現代風のアレンジを施しているのが洋モダンの家です。どこかしらに洋風のイメージを残しながらもシャープな面を持たせてあるのが特徴で、すっきりとした印象です。和風より洋風を好んではいても、「輸入住宅のようなべたべたな洋風ではなく、長く愛せる家が欲しい」という方におすすめです。
1-5.シンプル
その名の通りとてもシンプルで、子どもが描く「家の絵」のようなイメージです。普遍的な印象の家、と言い換えることができるでしょう。どのようなまちにも、またどんな暮らしぶりにもマッチしやすく、住み継いだ子の代の好みにも寄り添ってくれるものです。シンプルな外観の家は、メンテナンスがしやすいという特徴を持っています。
1-6.シンプルモダン
シンプルな外観の家に現代的な小気味よさを加えたものが、シンプルモダンの家です。フラットな「陸屋根」、大きな屋根が一方に傾斜した「片流れ屋根」が多く用いられ、直線により構成されているのが特徴です。大地からすっくと立ち上がったようなイメージがあり、軽快さと同時に重厚さをもかもし出します。
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1-7.シンプルナチュラル
木の表面をそのまま表に見えるように外観に使用しつつも、ログハウスや山小屋風ではない、ナチュラルでありつつも、シンプルさを追求したデザインです。すっきりしとしたデザインの中にも暖かみを感じることが出来る外観と言えるでしょう。
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1-8.カリフォルニアスタイル
その名の通りアメリカ、カリフォルニアの西海岸をイメージした外観です。海が近く、海や自然、ペットが好きな人たちが好んで選ぶデザインと言えます。具体的には自然素材の木材を使い、家の正面にはウッドデッキが設置されることが多いという事も特徴に上げられます。
カリフォルニアスタイルの外観を検索する(「重量木骨の家」施工例検索)
2.外壁材にはどんな種類が?
家の印象を決めるのは、デザインだけではありません。外壁材によっても、そのイメージを大きく左右します。
2-1. 窯業サイディング
窯で素材を熱し成形する窯業サイディングはデザインのバリエーションも多い上に軽量で、施工期間が短縮できることが大きなメリットです。
2-2.漆喰やモルタル
漆喰や、モルタル塗りは、その塗り方ひとつで独特の風合いをかもし出すことができ唯一無二のデザインとなります。細部にまでこだわり、自分好みの家を求める方におすすめです。しかしながら、現場で塗り固める作業が必要で日数がかかること、専門職の「左官さん」が減っていることによってコストが高くなりがちであることは否めません。
2-3.タイル貼り
タイル貼りの外壁で作られる、立体的な仕上がりは家に重厚感を与えてくれます。タイルは吸水率も低く色あせも起きませんので、ロングライフな外壁材といえます。汚れても大体の汚れは雨で流れ落ちますし、たとえ汚れが気になっても高圧洗浄機でセルフメンテナンスできます。目地の手入れさえ怠らなければ、ほぼメンテナンスフリーといわれるのはこのためです。しかし初期費用が高くなることがデメリットです。
2-4.金属サイディング
金属サイディングは、品質が均一である、塗装仕上げが済んでいる、施工が簡易である、防火性に富んでいることで多く用いられるようになっています。デザインも豊富になり、メタル感のあるものだけでなく、レンガ調、木目調などのものもあります。耐久性に優れた金属のなかでも比較的安価なガルバリウム鋼板は、近年多く使われるようになっています。
3.注文住宅の外観を決める際の注意点とは?
外観のスタイルはたくさんあるという事がお分かりいただけたと思いますが、一体どのように家の外観を決めたらいいのでしょうか。また、イメージ通りの外観を作ってもらうためにはどうすればいいのでしょうか。
3-1.イメージを的確に伝えられるようにする
まずは自分の中で「これが好き!」と言えるものを探しましょう。雑誌やインターネットで検索すればたくさん事例が出てきますので、気に入ったものを印刷して並べていくなどすれば、段々と自分の中でも好みがハッキリとしてくるでしょう。
3-2.プライバシーや防犯の問題
外観は家のイメージを決める大事なポイントですが、外観をどうデザインするかによって、プライバシーを確保できるか、防犯面での心配はないか等の条件が変わってきます。自分のイメージを壊さずに、プライバシーの確保と防犯面での対策をバランスよく考えましょう。
3-3.耐久性とメンテナンス費用のことも考えておく
外装材によって、その耐久性は様々です。自然素材は見た目にはとても気持ちがいいですし、経年変化を楽しむことも醍醐味ですが、それだけメンテナンスも大切になってきます。最近は工業製品であっても自然素材と間違えるほどの精度の高い商品もありますので、先々の費用と自分たちの手間をどれだけ掛けられるかも考えて選択するようにすると良いでしょう。
4.「重量木骨の家」施工事例の紹介
外観は単に好みを反映するものではありません。これまでに重量木骨の家で建てられた家にも印象的な外観の家が多くありますが、「なぜその外観にしたのか」、その理由をご説明します。
4-1.大空間のプライバシーを守るために
10メートルの大開口はとても気持ちのよいものですが、通りに面した家ではプライバシーの面が気がかりとなります。せっかく大きな窓を設けたのにカーテンを閉め切って暮らすのはもったいないことです。この点を考慮した外観が、縦のラインが美しい格子です。通りを行きかう人や車からの視線を避けながら、風や光を通すための工夫です。シンプルですっきりとした家にオリエンタルな雰囲気をプラスし、重厚感が増しています。
4-2.緑と木のぬくもりを感じる優しい印象のナチュラルな外観
高台にあるこちらのお宅は、玄関のある公道側は閉じ、遮る建物のない庭側に開いた設計。駐車場には直接庭につながるゲートを設けてあります。植栽は、家を囲むように自然のままの枝ぶりのものを選んでコーディネートされているので、プライバシーを守りながらも自然の温かみが感じられるシンプルナチュラルな外観ですね。外観を考える際は、植栽や外構などもトータルでデザインすると、より印象的な表情が実現します。
4-3.街並みに調和するダークカラーの外観
シンプルな外観が周囲の街並みに調和し、落ち着いた印象を与えているこちらの事例。住宅密集地なので外からの視線が気にならないよう窓の位置を工夫し、開口を最小限にしています。住宅地でありながら、大きな吹抜けと周囲の建物を考慮した窓の配置の効果により、明るく開放的な住空間を実現。外部からの視線もルーバーでさりげなく隠してプライバシーを確保し、内部のテラスは広い中庭のような雰囲気を楽しめます。
4-4.道路から暮らしの気配が見えないように
プライバシーを保ちながらのびのびと生活できる家を建てたいという希望をかなえるため、道路に接した北向きの面にあえて窓を設けていません。表から見える面は閉じたイメージでありながら、吹き抜けやL字型リビングダイニングで内部に開放感を確保、外観とは異なる開放感を実現しています。
5.外観も暮らし方と直結しています
今回は、外観デザインを決める際に知っておきたいポイントについてお伝えしました。外観は、「その家らしさ」を表現する部分です。また家の内部と外部をつなぐ場所ですので、見え方と同時に「どう暮らしたいか」をも加味して検討しなければなりません。暮らしやすさや機能性、利便性も考慮して決めていきたいものですね。上記の施工事例を参考に、ライフスタイルに沿った間取りと同時に、暮らしにマッチした外観をご検討ください。