おしゃれな木の家に住みたい! 木の素材感を活かした7つのデザイン例
おしゃれな木の家に住みたい! 木の素材感を活かした7つのデザイン例のインデックス
日本人にはなじみの深い木の家ですが、一口に木の家といっても実は各個人のイメージは様々です。木の家を作りたい人の中には、手触りや木の香りを味わいたいナチュラル志向の人もいますし、木の質感や色味をスタイリッシュにデザインに取り入れたい人もいるでしょう。今回は、内装材として木材を上手に使った家について、様々なデザイン手法を深く知ることができるように、おしゃれな木の家の幅広い魅力をお伝えしたいと思います。
【木の家のデザイン1】木材を仕上げ材に使うとモダンで温かな空間に
まずは天井、床、家具までたっぷりと木を使った実例をご紹介します。木をたっぷりと使っていますが、温かみのあるモダンデザインという印象でしつこさを感じないのは、壁面のシンプルな色使いと木材の色選びの効果でしょう。このように、床や天井などの割と広範囲な部分に木材を使う事で、木の温かみを感じることが出来ます。
シャープなデザインの中に仕上げ材として天井を木仕上げにすると、スタイリッシュな中にも温かみを感じることが出来るデザインになります。木材の色味も明るいものを選ぶことで空間全体に明るさを感じることが出来ます。天井が室内からテラスまで同素材で続いているので、部屋の中の空間と外部の境界が曖昧になり、空間の広がりをより感じる仕掛けにもなっています。
【木の家のデザイン2】木の構造材を見せる空間には統一感を持たせて
木の家らしさという事で、構造体である梁を見せることも手法の一つです。また、木のしっかりとした梁を見せることにより、この構造体に守られているなという安心感を味わうことが出来ますね。雰囲気によって塗装すれば、そこに構造体があるという違和感もなくなり、雰囲気に合ったイメージを演出できるでしょう。
白い壁と吹抜けが印象的なクールなイメージのダイニングスペース。たっぷりと木が使われているのにクールな雰囲気を損なわないのは、木の材種、色味の選択にあるのでしょう。壁の白と窓枠のスチールの色に合わせて、木の色も白みがかったものを選択しています。構造体である梁も構造体のままの状態の色味で、壁の色味と合っているので統一感があります。また、インテリアであるダイニングテーブルの素材も床材と質感を合わせて一体感を持たせ、ダイニングチェアと照明カバーが透明な素材であることでクールなイメージを保つだけでなく空間を広々と見せることにも役立っています。
【木の家のデザイン3】イメージする雰囲気によって樹種を選ぶ
家の中で使われる木材として一番初めに思いつくのは、無垢のフローリングではないでしょうか。実はこの無垢のフローリングは樹種によって様々なイメージを演出してくれます。今は豊富なサンプルの中から実際に手で触れて選ぶことが出来ますので、その樹種独特の色味や木目などの特徴をよく理解して、自分の作りたい空間にあう樹種は何かということをじっくり検討してみましょう。
こちらのフローリングはオーク材。オーク材はその材の硬さや寸法のゆがみのなさ、また特徴のある木目が人気のフローリング材です。床は家具を動かしたり物を落したりしてしまいますので、強い素材と言うのは安心ですね。
チーク材は、よく東南アジアのリゾートホテルなどで使われるような飴色の木材と言うとイメージしやすいでしょうか。油分が多く含まれることから防虫効果もあり、外装材として使われることも多い木材の一つです。また製材化した後に狂いが起こりにくいのというのも嬉しい特徴です。さらに、その木目の美しさからとても人気のある材種でもあります。施工した瞬間から無塗装でも自然な艶が出ているのですが、時間の経過とともにまた色味が増して雰囲気のある飴色になってきますので、経年変化も楽しめるでしょう。
【木の家のデザイン4】意外性のある木の家のデザインのバリエーション
木の家にあまり興味がない人にその理由を聞いてみると、木の家イコール「純和風の家」や、「ログハウス」というようなイメージを抱いていることも多く、クールなデザインにしたいから木の家ではそれは叶わないと思っている方が意外にも多くいらっしゃいます。でもそれは余りにも勿体ない考えです。木材を使ってもシャープなデザインは可能ですし、クールなイメージの空間を作ることも出来ます。木材自体においても色の選択肢は豊富ですし、木目の現れ方によってもイメージはガラッと変わります。また木材と木材以外の素材のイメージを統一し、色味、デザインなどを工夫することでいかようにも変化しますので、様々な可能性を確かめてみてください。
こちらの例は、タタミ空間から外部を眺めている写真です。木材を多用していますが、木材の色味が明るめであることと、階段や廊下の手摺が細くデザインされていることでモダンなイメージに仕上がっています。シャープな作りの手摺は、視界を遮ることなく外部の風景を室内側に取り込むことに成功し、廊下のデザインは、室内でありながら縁側のような過ごし方が出来るものになっています。
こちらは木とステンレスのコントラストがシャープなイメージを作りだしている例。
ステンレスのグレーに合わせるように、壁は白とグレーの組み合わせ。そこに重ねる木材の色も、同じ雰囲気になるように白味がかった色を持って来ています。白木と白い壁では柔らかくなりがちな雰囲気をステンレスと壁に一部使われているグレーの引き締め効果により、クールな仕上がりになっています。高めに設定されたカウンターとスツールという小物も、スタイリッシュなイメージづくりに一役買っていますね。
フローリング材は樹種だけでなく、張り方によってその雰囲気をグッと変えることが出来ます。フローリングの一般的な張型は縦貼りもしくは横貼りですが、こちらの実例のようにヘリンボーンという張り方にすることによって、クラッシックなイメージもありながらも独特な雰囲気を持つオリジナル感を演出することが出来ます。フローリングの張り方にはいくつものバリエーションがあるので、色々な実例を見て自分のイメージに合うものを見つけましょう。
【木の家のデザイン5】遊び心のある合板使いが楽しい木の家
木の家と言うと無垢材ばかりに目がいきがちですが、合板もなかなかいい味を演出することが出来るのです。こちらの例では壁が一面合板でおおわれています。合板は一般的なフローリング材などの大きさと比べるとそのサイズ感から、デザイン的にもとてもオリジナル感があふれたものになります。色味が揃っていない箇所が逆にデザインとなり魅力となるのも合板の特徴の一つと言えるでしょう。また合板は、コストにおけるメリットも十分にありますので、デザインが気に入ればこれ以上お得な選択はないとも言えますね。
合板を使用するメリットのひとつとしては、ハードユースに耐えうるという事もあるでしょう。こちらも壁紙などの仕上げを行なっていない土間スペース。見ての通り自転車好きなオーナーの為のスペースですが、木材であることで加工もしやすく、自転車を掛けるための部材の取り付けなども簡単に出来ます。大きな開口もありますが、木の素材はそれだけで明るい雰囲気もあり、メンテナンスをする時間がより楽しくなりそうですね。メンテナンススペースのような空間では、工房っぽさを演出するためにあえて合板の素地仕上げというのが雰囲気にもピッタリです。
【木の家のデザイン6】やはり人気のヒノキの良さを探る
木材と言えば不動の人気を誇る樹種、ヒノキ。木の家でヒノキを使えたらいいなぁと思われる方も多いのではないでしょうか。ヒノキの人気の秘密は何と言ってもその香りです。こちらの実例では、フローリングに無垢のヒノキ材を使っていますが、床を濡れ布巾で拭くだけでいつでもいい香りが立ち込めるという事です。天然のアロマテラピー効果が期待できますね。家族全員が癒しを求めて、掃除が大好きになるかもしれません。
そしてヒノキと言えばヒノキ風呂でしょう。ヒノキ風呂と言えば、温泉宿に行かない限り、めったに巡り合えるものではありませんよね。そういう点では、自宅のお風呂をヒノキ風呂にするのは究極の贅沢と言えますね。一日疲れた体をヒノキ風呂で癒されるのは幸せですが、その分メンテンナンスが大事です。毎日お掃除することはもちろん、適度に乾燥させ、でも乾燥させ過ぎず、ということがポイントになるそうです。ヒノキ風呂を作る時には、換気が出来てお掃除のしやすい空間づくりを心掛けるといいでしょう。
【木の家のデザイン7】木の家のメンテナンスが楽しい
木の家の楽しみの一つに、メンテナンスがあります。メンテナンスと聞くと面倒で難しそうというイメージを抱かれるかもしれません。けれども実際に説明を聞くとそんなに頻度も高くありませんし、メンテナンスをすることでさらに家に愛着がわいてくるというメリットもあります。さらに家族全員で協力すれば、家庭内の楽しいイベントのひとつになる可能性もあります。
メンテナンスの方法は、最初にまずその素材の仕上げによって変わってきます。無垢のフローリング材の場合は無垢材の肌触りを大事にするために、素材にしみこむ浸透塗料というものを使って塗装することが多いのですが、その塗装を定期的に上塗りするというものです。しかもその頻度は年に一度程度でいいということですので、そんなに億劫に感じることもなさそうですよね。
また無垢材のメンテナンスのメリットとして、ちょっとした傷や汚れが付いた場合にも自分たちで気軽にリペア出来るということがあります。無垢材は合板と違い、全てが木そのものですので、少し傷が付いたり汚れが付いたりした時にはサンドペーパーで気になる個所を削ってしまいましょう。その後また塗装剤を塗れば、パッと見には何事もなかったかのように復活してくれます。
まとめ
さて、今回は木の家についてご紹介しました。今まで木の家をつくるという事についてあまり検討していなかった方にも新しい発見があったのではないでしょうか。素材やデザインによって、自然派健康スタイルも、クールでスタイリッシュなイメージも、ワイルドなデザインも自由自在でしたね。作りたいイメージによっていろいろな素材を調べてみてください。木の家で大事なメンテナンスも、普段のお掃除がやはり大事だということで、特段気負う必要はないということが分かって頂けたのではないかと思います。またお手入れをすることで愛着がわくという事も楽しみの一つでもありますね。