天井高さに変化を持たせ、落ち着きがありながらも圧迫感を感じさせない空間に仕上げました。
高天井部分にハイサイド窓や天窓を取り付けることで、優しい光の差すリビングとなりました。
約30帖のワンフロアの空間の中で、オリジナルの鉄骨階段がリビング入口の目隠しとなり、リビングとダイニングを仕切る間仕切り壁の役割も果たしています。白を基調とした内装に、シナ合板の製作建具とカバザクラの無垢フローリングを合わせることで落ち着きがありつつも明るい雰囲気に仕上げています。
敷地は広々とした田畑と家々が建ち並ぶ宅地が、ほど良く混ざり合う市街化調整区域の中の一角。
敷地条件を活かし、最大限に広さを感じられる空間構成と、同時に周囲からの視線の遮蔽を意識した、プライバシーと開放性を両立させた住宅です。
吹抜けのあるワンフロアの大きなLDKは、自動車2台分のインナーガレージと、高さ約2.5mのコンクリート擁壁に囲まれた中庭に対して開くことで、日中、カーテンなどの遮蔽物が不要の大開口を実現しました。
LDKの天井は要所で高さのリズムをつけ、吹抜けと平天井部分のコントラストを緩和しています。
吹抜けと階段を同じ空間に配置することで、2階部分も取り込んだ大空間となっています。
外観形状は、周辺の町並みに対して、あまり主張しすぎないように敢えてボリュームを抑え平屋のように見せるよう、不連続の片流れ屋根としました。単調になってしまいがちな平屋部分のファサードは、玄関アプローチを長く潜り込ませることで奥行感を演出しています。