stories

HOUSE STORIES2020.10.23

自然に包まれて、のびのび子育てを楽しむ居川ファミリー

思い描く理想をカタチに変えていく家づくり。SE構法だから実現できたこだわりの空間には、家族それぞれの想いが詰まっている。そんな家での、その後の暮らしvol.8。

8

時を経て愛着が増していく、自然素材の住まい。

滋賀県長浜市。穏やかな河川からほど近い長閑なロケーションで、黒に塗装した杉板のシックな外壁がひときわ目を引く。蔦に覆われた緑のガレージ、焚火台が置かれた広いウッドデッキ、家の前のガーデンでは可憐な花々が秋風に身を揺らしている。やわらかな光が差し込むテラスは、窓が大きく開け放たれ、子どもたちの元気な笑い声が聞こえてくる。

居川功二さん、美保さん夫妻の家づくりのキッカケは、いまから約9年前。長男の和仁くんの出産後、賃貸アパートでの暮らしを手狭に感じはじめた頃だった。
「子どもがのびのびと暮らせる、開放的な家に住みたいと考えるようになりました。自然の質感とシンプルなデザインが好きという好みは夫婦で共通していたので、最初から木の家に絞って検討することにしました。工務店やハウスメーカーを巡るうちに“SE構法”というものを知って、木造でも強くて大空間がつくれる、と。これなら、ふたりで思い描いた暮らしが叶うと思ったんです」。

雑誌で見つけたという楠亀工務店は、デザイン性の高さと、モデルハウスで一目惚れした外壁が大きな決め手となった。毎年、冬になると多くの積雪があるという長浜市に暮らす家族にとって、耐震性はもちろんのこと、積雪量にも耐えうる“強い家”というのも、家づくりの条件だった。

吹き抜けとオープン階段を設けた大空間のLDKには、大きな窓からたっぷりの陽光が注ぎ込む。いまでは3人の子どもに恵まれて、家族も増えた。家族みんなが集まる開放的な空間にはそんな子どもたちの様子を眺めながら調理ができるよう、美保さんが惚れ込んだというアイランドキッチンを設置。そのキッチンから、木の質感あふれるあたたかな空間が見渡せ、センスよく配されたグリーンやドライフラワー、アート作品の数々が見事にマッチしている。家のどこにいても家族の気配を感じることができる設計だから、子どもたちとの会話も増えて毎日がいっそうにぎやかに変わっていったという。

おもちゃや本、二段ベッドなどが置かれた広い2階ホールは、子どもたちの遊び場として大活躍している。10歳の和仁くん、8歳の結太くんは、ここでサッカーをしたり、友だちを呼んでお泊まり会をしたりすることも。末っ子である6歳の咲笑ちゃんは、この場所でおままごとをするのがお気に入り。
「子どもたちが小さいいまは、ホール全体をオープンに使っているのですが、いずれ個室が必要になったら、間仕切りを作って、個室の子ども部屋を作ろうと思っています」。

ホールの一角には、3人が並んで使える広さのカウンターデスクを造作で設置した。子どもたちが勉強をしたり、功二さんがパソコン仕事をしたりする場所として重宝している。カウンターデスク同様、中2階部に設けた本棚も、床や壁と同じ木材を使って造作されている。造作家具を用いることは、あらかじめ収納量を確保してくれるだけでなく、空間のテイストを統一できるという木の住まいならではの魅力でもあるようだ。

階段下のスペースにはピアノが置かれていて、いつの間にか子どもたちは代わる代わる演奏をはじめていく。「このピアノは、子どもたちがピアノ教室に通い始めてから購入したんです。私もギターが趣味なので、いつか子どもたちと音楽セッションできたらいいですね」と笑顔の功二さん。広々とした家全体に心地よく響き渡るピアノの音色に、美保さんも笑顔で耳を傾けている。

リビングとつながった広いウッドデッキは、家をぐるりと囲むL字型。天気のいい日には窓を大きく開け放ち、外で食事をとったり、夜には焚き火台に火を灯してくつろいだりと、ウッドデッキは第二のリビングとして大活躍だ。「外でご飯を食べると、それだけでワクワクしますね。子どもたちも率先して配膳したり、いつもよりたくさん手伝いをしてくれるんですよ」。
そんなウッドデッキからは広いガーデンが見渡せて、美保さんが手塩にかけて育てたたくさんの植物が、やさしい花々を咲かせている。

「アメリカの作家、ターシャ・テューダーの“ターシャの庭”に憧れて、少しずつ土いじりをしています。春には黄色のミモザが咲いて、庭が一気に鮮やかになるんです。バラのアーチにも憧れるし、いつかローズガーデンも作ってみたいですね」。畑ではキュウリやトマトなど、季節ごとの野菜を育てている。子どもたちと一緒に収穫するのも楽しみの一つだ。

最近はさらなるアウトドアを求めて、キャンプに出かけるのが家族のブームとなっている。玄関からすぐの収納は“タタキ”になっているため、増えていくキャンプ用品や子どもたちのサッカー道具など、汚れがちなものを仕舞うのにもぴったり。ビルトインガレージともつながっていて、車からの荷物の出し入れも楽に行うことができる。また、ウッドデッキの一部に屋根をつくり、雨の日でも洗濯物を干せるスペースを確保。「洗濯機のあるサニタリーと、勝手口でつながっているのも便利です」と、美保さん。開放感だけでなく、家事動線にも配慮されたつくりで、機能面も申し分ない。

功二さんには、忘れられない家づくりの思い出がある。
「工務店の計らいで、家のほぼすべての壁塗り作業を体験させてもらいました。天井、床、階段、そして外壁にいたるまで、ほぼすべてです! 毎週末、友人たちを代わる代わる招き、約2ヶ月間かけて完成させた時間は、本当に充実していました。天井は特に塗るのが難しかったけれど、ようやく上手になってきた頃、家が完成してしまったんですね(笑)。ところどころに凹凸があって不格好かもしれないけど、そのひとつひとつに家づくりの思い出が詰まっています」。廊下の壁には、珪藻土で土台をつくった家族や友人らの手形も残されている。後に家族に加わった結太くんと咲笑ちゃんが赤ちゃんの頃の手形も後から足されて、愛らしくあたたかな家族の思い出の壁画ができ上がった。

この家が完成してから9年が経過し、肌触りのよいパイン材のフローリングは、自然素材の特有の美しい経年変化がはじまっている。特にリビングの床の色は美しい飴色に変わりつつあり、この家が守ってきたあたたかな家族の時間を感じざるを得ない。「ここに住んでから、子どもたちの成長とともに家族も暮らし方も刻々と変わっています。でも、この家はどんな暮らしにも心地よくフィットしてくれるんです」と、功二さんと美保さんはやさしく微笑む。豊かな自然に包まれて、家族の歴史を刻み続ける家。ここでの時間ぜんぶを、家族みんなが抱きしめている。

インタビュー滋賀県長浜市 居川邸(重量木骨の家
施工株式会社楠亀工務店