隣接する南西と北西の畑に開くことを基本とし、前面道路側への開口を控えることで
生まれたシンプルでモダンな外観。
素材にも余計な色彩は使わず、極力、素材の素地をイメージさせる色味で仕上げました。
敷地は幹線道路から少し中へ入った住宅地にあります。南東で接道し、北東は住宅予定地、南西と北西は畑に面しています。
建ぺい率30%、容積率50%、北側斜線という制限のなかで、南西の畑側に庭を残して最大限のボリュームを取りました。庭は結果的に外壁によって囲い込まれた半プライベートな場所になっています。
道路側に土間収納と外部収納をまとめ、敷地奥に水回りをまとめ、真ん中の残りすべてを吹抜けのあるLDKとし、全体的に大きな一室空間として設計しました。外壁も内部から見える範囲は吹付塗装の白とし、視覚的に広がりを感じられるようにしています。
観葉植物が好きなご夫婦のために、大きな窓台や造りつけのベンチ、飾り棚など、植物を置くのにちょうどいい場所をいくつも作りました。
2階は寝室と将来的に分割可能な子供室。ホールには吹抜けに面したカウンターを造りつけ、寝室も吹抜けに面して思い切った開口を作り、LDKとのつながりを強く意識した構成です。
道路側の窓のない閉鎖的な立面に対し、ひとたび中に入れば、南西の畑側に対して設けられた多くの窓と吹抜けが開放的。メリハリをつけたデザインで広がりを演出しました。