ルーフバルコニーの活用方法5選!設置するメリットとデメリットも解説

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家づくりをお考えの皆さん、広いバルコニーで空や緑を存分に感じながら、優雅に過ごしてみたいと思いませんか。ゼロから作る家づくりだからこそ、バルコニーにもこだわることが出来ます。では、広いバルコニーを作るにはどうしたらいいのでしょうか。今回はその答えとも言える、ルーフバルコニーについて掘り下げてみましょう。
ルーフバルコニーの魅力
ルーフバルコニーの人気の理由は何でしょうか。その名の通りルーフ(屋根)をバルコニーにしていることで、その圧倒的な広さがまず魅力の一つです。最大限に広げると、家の屋根がすべてバルコニーになるわけですから、リビングよりも広い空間で開放感たっぷりに過ごすことが出来ます。また、屋外であることから土足で使う事ができ、子供が走り回ったりアウトドアを楽しむことも出来るというのが魅力の一つです。
ルーフバルコニーとバルコニーの違い
ここでは、ルーフバルコニーとバルコニーは何が違うのか? についてお伝えします。
「ルーフバルコニー」は屋根にあたる部分をバルコニーとして使うため、屋上とも呼べますが、ただ屋根の上に上がれるというだけではなく、バルコニー的にそこで過ごすことができるようなしつらいを施しているのがルーフバルコニーと言えそうです。
「バルコニー」と言うのは一般に家の構造体に付属している外部空間をバルコニーと呼びますが、片持ちになっているので、ルーフバルコニーほど広さを確保するのは難しくなります。
ベランダやテラスとの違い
バルコニーと似たような意味で使われる、「ベランダ」と「テラス」の違いを見てみましょう。
まず、ベランダはバルコニーとおなじく家の構造体に片持ちで付いているものですが、その違いは屋根です。ベランダには屋根があり、バルコニーには屋根がないというのが一番の違いと言えます。屋根があると、例えば天気が心配な時も洗濯物を干すことも出来ますし、大雨という訳でなければ、外で過ごすことも出来るでしょう。
テラスも屋根のない屋外空間ですが、1階に設置されているという事がテラスと呼ばれる条件です。1階のリビングから続く形でウッドデッキが広がっていることがありますが、そういうタイプの屋外スペースをテラスと言うんですね。
ルーフバルコニーのメリットは?
さて、ここまでルーフバルコニーをふくむ屋外空間の特徴をご紹介しましたが、似ているようで機能や構造に明確な違いがありました。ベランダやテラスとはちがう、ルーフバルコニーならではのメリットやデメリットについて見てみましょう。
メリット1.屋根がないから、開放感たっぷり
ルーフバルコニーの特徴は、屋根がないという事は既にお伝えしましたが、屋根がないという事は視界を遮るものがないという事です。バルコニーに出て体を大きく伸ばしてみるだけで、家の中で過ごす時間とは違った開放感をたっぷり感じることが出来るでしょう。
メリット2.空に近いから昼も夜も楽しい
ルーフバルコニーは、家の中で一番上にあることが多いですよね。という事は、家の中で一番空に近い場所という事になります。空に近いから、晴れた日にはお日様をたっぷり感じることが出来ますし、夜には星空を存分に眺めることが出来るというわけです。
メリット3.とにかく広い
ルーフバルコニーの一番のメリットは、やはりその大きさでしょう。最上階にルーフバルコニーを作った場合は、家の端から端までが全部使えるスペースという事です。都心の土地が高い場所で家づくりを考える皆様には、庭の代わりにルーフバルコニーがピッタリですね。
ルーフバルコニーのデメリットは?
デメリット1.メンテンナンスが必要
ルーフバルコニーは屋外空間がゆえに、風雨にさらされる環境です。また、その下の空間は部屋の中ですのでしっかりとした防水工事が必要ですし、さらに定期的なメンテナンスも必要となります。快適なバルコニー空間と室内空間の為には、必要な事ですね。
デメリット2.建築費用がかかる
屋根を屋根として作る場合と、ルーフバルコニーとして作る場合では当然掛かる費用が違ってきます。人が屋上で活動するための強度が必要になりますし、先ほどお伝えした防水工事においてもきめ細かい水勾配を考えなければなりません。さらに、それだけの施工精度も必要になることから建築費用はおのずと高くなるという事は分かるかと思います。
デメリット3.上り下りが大変
ルーフバルコニーはその広さと開放感が魅力ですが、そこで過ごすためには階段を使う事になります。例えば、屋上でBBQを楽しむ場合にも、トイレへ行ったり、足りないものを階下に取りに行くなど、様々な理由で上り下りが必要になりますので、それが大変と思う方もいるかもしれません。
おしゃれなルーフバルコニー活用方法5選
では実際にルーフバルコニーを皆さんがどのように活用しているのか、事例写真を見ながらご紹介していきましょう。
1.人工芝を張った屋上庭園でピクニックを楽しむ。
家の近くには桜並木が近くにあることから、屋上を作ってルーフバルコニーでお花見をしたいという事からこのプランが実現したそうです。人工芝を張ることで、裸足で過ごすことも出来る、より自然に近い形でピクニックが出来る空間が出来ました。
2.菜園、ハーブ園、デッキ、と盛りだくさんのルーフバルコニー
こちらのルーフバルコニーでは、デッキと畑とハーブ園と機能盛りだくさんで実用的な物となっています。屋上に緑がこんなにたくさんあると、庭がなくても十分ですね。また、ルーフバルコニーの入り口である階段室の屋根に太陽光パネルも設置して、エコなスタイルを実現しています。
3.アウトドアファニチャーでクラス感のあるくつろぎ空間に
アウトドアファニチャーもこのようなソファーを選べば、まるでリゾートホテルのテラスのような空間が演出できます。照明をあらかじめ設置しておけば、夜間は大人が過ごせるロマンチックな空間に。水道もあるので、食事を楽しむのにも便利ですね。
4.屋根がなくても、パラソルで快適空間を作る
ルーフバルコニーに屋根はありませんが、季節によっては直射日光に当たりたくない、と思う事もありますよね。そんな時には大きなパラソルを用意しましょう。これで、直射日光や少しくらいの雨であれば、屋上で過ごす時間を諦めなくても済みますね。
5.ウッドデッキを敷けばお洒落な空間に
ルーフバルコニーの床仕上げとしては、防水をしっかりしないといけないことからFRP防水仕上げという、グレーの味気のない床仕上げになることが多いでしょう。その空間をいかに快適に自分好みにするかが大事になりますが、このようにウッドデッキを敷くことでナチュラルでお洒落な空間にすることが可能です。
ルーフバルコニーで気を付けるポイント
ここまで読んで頂いて、ルーフバルコニーを採用したいと思ったら次に考えることは、どういう点に気を付けるとうまくルーフバルコニーを楽しめる空間に出来るかという事です。
1.ルーフバルコニーで何をしたいか、具体的に考える。
ルーフバルコニーって広いし楽しそうという、なんとなくのイメージで作った場合、結局思ったより使わなかったという事もあるそうです。ルーフバルコニーを作るには建築費も増加しますし、メンテナンスも必要になります。年に数回しか使わない場合はメンテナンスもおろそかになり、下階が雨漏りしてしまったという事にならないように注意が必要です。家族で休日に楽しみたいことを具体的に考えて、本当にルーフバルコニーが必要かどうか考えてみましょう。
2.ルーフバルコニーに置くモノについて考える。
ルーフバルコニーで何をするか具体的に決まったら、必要な道具を揃えましょう。ただし、ルーフバルコニーは風雨にさらされますので、据え置きの物であれば、強風に備えてそれなりの重さが有るもの、もしくは固定できるような設備が必要になります。もし畳んで収納するとなればそれを家の内部に収納するのか、ルーフバルコニーに収納スペースを作るのかも考える必要がありますね。家の中に収納するとなると、持ち運びが面倒にならないような工夫も必要でしょう。
3.普段の掃除について考えておく。
ルーフバルコニーはメンテナンスが必要という事は既にお伝えしていますが、それは普段の掃除についても同様です。防水工事などはプロにお任せしないとどうしようもありませんが、その防水仕上げも普段の掃除をきちんとしていなければ、防水性能の劣化が早まります。ルーフバルコニーは屋根がありませんので、風雨にさらされていますし、植物などがある場合は落ち葉や枯れ枝などが排水溝に溜まって水が上手く流れないという事もありますので、注意が必要ですね。
4.必要な設備について考えておく。
ルーフバルコニーで具体的に何がしたいか既に決まっているならば、それに対して必要な設備も分かってきます。例えば、夏の夜、花火大会の花火が見れる立地なら是非ルーフバルコニーを作っておきたいですが、夜に使いたいなら照明器具が必要です。また、バーベキューやキャンプをルーフバルコニーで楽しみたい場合は水栓があると、食材を洗ったり汚れた道具や手足を洗うのにも非常に便利です。水栓は、夏場にビニールプールを使ったり、屋上菜園への水やりにも必要不可欠な設備ですよね。
ルーフバルコニーがある戸建て住宅を設計
ルーフバルコニーを自分たちの暮らしに取り入れると決めたら、100パーセントルーフバルコニーを楽しめる家づくりをする必要があります。ルーフバルコニー単体で考えるのではなく、家の内部とのつながりを考えることで、ルーフバルコニーにアクセスしやすくなりますので、その分使用頻度も上がり、ルーフバルコニーライフを楽しめる回数が増えるということに繋がります。また、アウトドアリビングとして使うならリビングからのアクセスの良さを考える、プライベートな使い方を考えるなら、洗面や浴室またはその他の個室からのアクセスの良さを。または週末のアクティビティとして考えるという事であれば、独立したルーフバルコニーを作るという事になるでしょう。自分たちの暮らし方について、しっかり設計者に伝えることが必要です。
まとめ
さて今回は、ルーフバルコニーについて掘り下げて考えてみました。なんとなく憧れていた方も多かったと思いますが、具体的にメリットやデメリット、また注意点などを考えていくと、自分たちの暮らしに本当に必要かどうか考えてみるきっかけになったのではないでしょうか。今、具体的に思いつかないという方も、こういう暮らしが出来るならルーフバルコニーを作りたいと思うかもしれませんので、是非豊富な実例を見てイメージを広げてみてください。