シンボルツリーを植えよう! 我が家におすすめの木はなに? 人気のシンボルツリー15選

シンボルツリーを植えよう! 我が家におすすめの木はなに? 人気のシンボルツリー15選のインデックス
家づくりをお考えの皆様、シンボルツリーに何を植えるか、もう決めていますか? シンボルツリーとは、その家のまさに「シンボル」となる「木」の事です。家を建てると同時に植えて、家族と共に成長し、四季の訪れを示し、植物のある生活の喜びを教えてくれる、貴重な存在です。そこで今回は、シンボルツリーにおすすめの樹種や、植える場所は庭がいいのか、玄関前なのか、常緑樹がいいのか落葉樹がいいのかなど、詳しくご紹介したいと思います。
シンボルツリーとは?
シンボルツリーとは、あなたの家の「シンボル」となる「木」の事です。そしてシンボルツリーに何を植えるかという事ですが、特にこれと言った決まりはありませんし、あなたの家を表すモノと言ってもいいので、自由に選んでいいのです。
ただ、知識として、樹種について調べておく必要はあります。出来ればずっと元気に家族と共に成長していってほしいですし、私たちの生活に潤いを与えてくれる存在で居て欲しいですよね。そして出来れば、あまり手間がかからない方がいいと思うのも事実です。そこで、樹種や、どこに植えるか等の知識をあらかじめ手に入れておけば、自分たちのライフスタイルに合ったシンボルツリーを選ぶことが出来るはずです。
おすすめのシンボルツリーの4つの選び方ポイント
ではあなたにピッタリのシンボルツリーはなんでしょうか。人によって好みは様々です。葉の形や色、または、実がなるものがいいのか、花は咲く方がいいのか、また花の色は何色が好みか? など、選ぶポイントは様々。次の4つのポイントを参考に、あなたのライフスタイルに合ったシンボルツリーを探してみましょう。
目的に合わせて選ぶ 常緑樹or落葉樹
まずは、シンボルツリーに選ぶ樹種について。樹種は大きく分けて常緑樹と落葉樹があります。常緑樹はその漢字の通り常に緑という事で一年を通して、葉が落ちない樹種になります。常緑樹を用いるメリットは目隠しとして使えることや、一年中緑を楽しめる点などがあげられます。ただその分冬の日当たりは期待できないという面もあります。
次に落葉樹ですが、落葉樹は春から秋にかけて葉が茂り、秋から冬にかけて落葉する樹種になります。庭に植えていると、生い茂る葉っぱのおかげで夏の激しい直射日光が室内に入るのを防ぎ、葉の落ちる冬は日光を室内に取り込むことが出来るというメリットがあります。ただ、落ち葉のせいで掃除が大変と言う面もありますね。
日当たりによって選ぶ 北or東or南
実はそれぞれの木には得意な方角があることをご存知でしたでしょうか。方角によって日の当たる時間や気温の上昇具合も違いますので、それぞれの方角の特徴に合わせた樹種を植えることが、シンボルツリーを長生きさせるポイントになります。
まずは北向き。一年を通して、一日中日陰になる時間が多いことから日陰が好きで、日陰でも育ちやすい樹種を選びましょう。次に東向き。東側は一日の中では午前中に陽が当たる場所になりますので、半日陰が得意な樹種を選ぶようにしましょう。最後に南向きですが、こちらは一日中、一年を通して一番日当たりのいい方向です。太陽が大好きな、また日光に強い樹種を選ぶようにしてください。
庭の規模に合わせて選ぶ 低木or高木
シンボルツリーは樹種によって大きく背が高く育つ高木と、背が低いまま形を整えていく低木があります。それぞれの庭の雰囲気や、シンボルツリーに担ってほしい役割などによって高木か低木かを選びましょう。高木とは一般的に、植栽時の高さが2m以上のものを言います。背の高い分それだけインパクトがありますので、シンボルツリーを目立たせたい人にはおすすめです。ただ、背が高くなる分、自分でメンテナンスをするのが難しくなるという面もあります。
次に低木です。低木とは0.3m~1m程度までしか育たない樹種を言います。背が低いので目立たず、寂しい印象を受けるかもしれませんが、玄関前や庭があまり大きくない場合にも植えやすく、手入れがしやすいというメリットもあります。
花や実を楽しみたいか 花or実
シンボルツリーの樹種の中には、可愛い花や食べられる実を付けるものもあります。花が咲くシンボルツリーを植えるとそれぞれの花が咲く時期に、季節を感じることが出来ますね。家族の中での会話にも、シンボルツリーが登場するでしょうし、お花見を楽しむことも出来ます。
実がなる樹種をシンボルツリーに選ぶと、実がなる季節には収穫をするという行事が生まれますね。家族で収穫をすると楽しいイベントになりそうです。そのまますぐに食べられるものもありますが、ジャム等の加工品にするという場合もあるでしょう。そんなひと手間も家族と共に行う事で、シンボルツリーから家族のコミュニケーションが生まれ、シンボルツリーがますます身近に感じられそうです。
サブツリーを選ぶ
シンボルツリーを引き立てる役割を担うもので、サブツリーと呼ばれるものがあります。例えば、シンボルツリーを高木にした場合、足元が寂しく感じられる場合がありますので、そういった際に、足元に低木を植えることがあります。この場合は、その低木がサブツリーの役割を担っているという事になります。
また、シンボルツリーが落葉樹だった場合には、葉の落ちる季節に少しでも緑を感じることが出来るよう常緑樹を植える場合も、その常緑樹がサブツリーの役割を担っているという事になりますね。サブツリーはシンボルツリーのサポート役のような、庭全体のバランスをとるような役割があるとも言えます。
おすすめシンボルツリー15選
シンボルツリーには樹種によって様々な特徴があるという事がお分かりいただけたのではないでしょうか。では実際に、具体的な樹種を見ながら、あなたのライフスタイル、好みに合ったシンボルツリーを探してみましょう。
常緑樹でシンボルツリーにおすすめの高木
ソヨゴ【常緑樹・高木・日向~日陰(西日は嫌い)・花・実】
ソヨゴは成長速度が緩やかなことと、耐陰性や耐寒性が高いこと、病気や虫に強いということから、植物に詳しくなくても育てやすいと言われています。また、頻繁な剪定が必要ないという事もメリットですね。そして常緑樹であるため、目隠しとしての機能性も高いです。さらに、秋になると赤い実を付けるという事で食べられるわけではありませんが、観賞用として季節の楽しみになってくれます。ただし、実を付けるためには受粉した雌株である必要がありますのでその点については注意が必要です。
シマトネリコ【常緑樹・高木・日向・日陰でも〇・花】
シマトネリコはその丈夫さから、シンボルツリーとしてとても人気が高い樹種になります。シンプルで主張し過ぎない樹形から、モダンで洋風なデザインの家から和風の家まで幅広く植えられているというイメージがあります。風に揺られるような華奢で軽やかな幹に、色鮮やかな小さな葉が揺れる様子は、庭のイメージを明るいものにしてくれます。また寒さにも強く-3度以上であれば、日向でも日陰でも育てられるというのは大きなメリットですね。
オリーブ【常緑樹・中~高木・日向・実】
オリーブは常緑樹のシンボルツリーの中でも、食べられる実を付ける樹種として人気があります。実はやはり受粉しないと出来ないので、実を収穫したい場合には違う種類のものを2種類以上植える必要があります。また、実だけでなく葉にもポリフェノールなどの栄養分が豊富で、乾燥させてお茶にして楽しむことも出来るそうです。オリーブは、温暖な気候を好むため1年を通して日当たりのいい場所に植えるようにしましょう。また生育も早いため、ある程度のスペースが必要になります。
キンモクセイ【常緑樹・高木・日向~日陰・花】
シンボルツリーにキンモクセイを選ばれる人のほとんどは、その花の香りが気に入ってという方が多いようです。秋になるとオレンジ色の小さくて可愛い花を咲かせ、その花から甘くていい香りがしてきます。自宅に植えてなくても通りすがりに香るこの甘い匂いに、秋を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。また常緑樹なので目隠しとしても使えますし、病気に強く育てやすいというメリットもあります。さらに自然の樹形で放任してもいい形になるという事で剪定も頻繁に行う必要がないというのもいいポイントですね。
常緑樹でシンボルツリーにおすすめの低木
セアノサス【常緑樹・低木・日向~日陰(夏は半日陰)・花】
セアノサスは、カリフォルニアライラックとも呼ばれる、低木の常緑樹です。春から初夏にかけて咲く小花の香りが、石鹸の匂いに例えられるほどとても良い香がするのも特徴です。低木ながらもシンボルツリーとして人気なのはその香りのおかげかもしれないですね。花の色のバリエーションが色々あるというのも、選ぶ楽しみがありますね。セアノサスは北米原産の為、高温多湿を嫌いますが風通しなどに気を付ければ、その成長は早く、花もたくさん咲くようになるという事です。
ジンチョウゲ【常緑樹・低木・日向~半日陰(西日は嫌い)・花】
ジンチョウゲは春になると手毬状のいい香りのする小花がたくさん咲く、低木の常緑樹です。先ほどご紹介したキンモクセイとともに日本三大香木とも呼ばれているほどその香りの高さは人気があります。剪定の頻度も高くないことから、お手入れは比較的簡単に出来そうです。寒さにはそれほど強くないことと、日光が根元に当たりすぎるような立地で植えると乾燥により死んでしまう事もあるそうで、植える場所についてはよく考える必要がありますね。
アベリア【常緑樹・低木・日向~半日陰・花】
アベリアは夏から秋にかけて長い期間花が咲く、低木の常緑樹です。樹形がこんもりと丸くなることから、高木のシンボルツリーと組み合わせてもいいですし、単体でも庭のアクセントとして使いやすい樹形になります。また、どこで切ってもそこから芽が出てくるという事と、病気や害虫の心配も少ないことが特徴です。また乾燥、強風、暑さ、寒さにも比較的強く、半日陰の土地や栄養の少ない土地にも植えることができるという事でガーデニング初心者でも楽に育てることが出来そうです。
落葉樹でシンボルツリーにおすすめの高木
ヤマボウシ【落葉樹・高木・日向(西日は嫌い)・花・実】
ヤマボウシは野趣あふれる落葉樹として知られていて、雑木として庭木に使われることが多いそうです。梅雨時期には可愛い花を咲かせてくれて、秋には紅葉も楽しめる、さらに秋に熟す赤い実は食べることも出来るという、なんとも楽しみが多いシンボルツリーです。家族で季節ごとに楽しめるイベントを企画出来そうですね。ヤマボウシは、自然な樹形を楽しむのに適している樹種なので、玄関アプローチや駐車場周りなどの人が良く通る場所などには適さず、広々と樹形を楽しめるように植えてあげるのがいいようです。
ヒメシャラ【落葉樹・高木・半日蔭~日陰・花】
ヒメシャラは初夏に白い花が咲く、落葉樹です。幹の形が美しいことからシンボルツリーとしても人気があります。花はツバキに似た花で、朝咲いた花が夕方には散ってしまうということで、可憐さを感じますね。幹の美しさは、白樺や青桐と並んで「日本三大美幹」に数えられるほどで、淡い赤褐色の滑らかな幹が特徴です。落葉樹ですから秋には紅葉も楽しめます。育ち過ぎないように、一本で植えるよりは雑木のように生やす株立ちがおすすめです。
ハナミズキ【落葉樹・高木・日向・花】
ハナミズキは北米原産の落葉樹で、その高さは10mを超えることもあります。ハナミズキも4~5月に咲く花、紅葉、果実など一年を通して楽しめる樹種で、放置していても自然に樹形が整う事から、手間もかからず、シンボルツリーとして人気の樹種です。植える場所に関しては、日当たりのいい場所を選ぶ必要があります。特に花を楽しみたい場合には日陰になる場所には植えないように注意しましょう。また、西日の強い場所も避けた方がいいようです。
イロハモミジ【落葉樹・高木・日向~日陰・紅葉】
イロハモミジは、私たちが普段紅葉を見に行くという時によく見るあのモミジですね。紅葉して落葉する、高木の落葉樹に種別されます。その鮮やかな紅葉の美しさからシンボルツリーとしても、とても人気があります。また、紅葉だけでなく、新緑の瑞々しい緑色や、春には小さな白い花も咲くという事で、一年を通して楽しめる樹種でもあります。自然な樹形が美しいという事ですが、1本で植える場合と、雑木のように株立ちで植える場合でまた違った美しさが味わえるそうですよ。
ヒメリンゴ【落葉樹・高木・日向(夏は半日陰)・花・実】
ヒメリンゴは、ソメイヨシノの花が終わる4月末頃から白い花が咲く高木の落葉樹です。蕾の時はピンク色で、花と葉が並行して咲くので、同時期に緑とピンクと白という三色のコントラストが楽しめるので、シンボルツリーとしても目立つ樹種になりますね。そして秋にはリンゴの実がなるのですが、通常のリンゴとは違い生食には向いていないそうで、ジャムや果実酒として楽しむ人が多いようです。また、装飾用としても使われます。クリスマスなどによく見かけますね。
落葉樹でシンボルツリーにおすすめの低木
ドウダンツツジ【落葉樹・低木・日向~半日陰・花】
ドウダンツツジは、低木の落葉樹で、その可愛い花に特徴があり、シンボルツリーとしても人気の樹種です。ツツジといっても歩道などで良く見るツツジとは違って、花がベルのように下向きに咲くのが特徴なので、シンボルツリーにすれば周りの視線を集めることは間違いありませんね。ただ、ドウダンツツジは暑さに弱いという事ですから、植える場所には注意が必要です。また、枝が密集して映えることから生垣として利用されることも多いようです。
ユキヤナギ【落葉樹・低木・日向・花】
ユキヤナギの魅力は、なんといってもその花にあります。枝全体に枝垂れるように、花が咲き誇るその姿のインパクトは、かなり大きいものがあります。そして、土地を選ばず、やせた土地や寒い地域でも育つという丈夫な一面もあります。管理が楽なため、公園などの公共施設でもよく見かけますよ。シンボルツリーとして植える時には、日当たりと風通しに注意しましょう。日当たりは、特に花の付き具合に影響するので気を付けたいポイントですね。
ブルーベリー【落葉樹・低木・日向・実】
ブルーベリーは、剪定の手間も少なく、成長してもあまり大きくならないので、育てやすく、シンボルツリーに向いていると言えます。そしてやはり楽しみなのは実の収穫ですよね。ただ、実をきちんとつけさせたい場合には、花が咲いたら早い段階で人工授粉をする必要があるそうです。また、秋から冬には葉が紅葉してくるので、赤い葉を観賞する楽しみもありますよ。種類によっては、枝まで赤く色づく物もあるという事でそれは美しいでしょうね。
シンボルツリーを植える際の注意点
シンボルツリーを植える時には高木か低木かを選ぶと思いますが、やはりそれぞれ成長した後の事も考えていかなければなりません。植物も生き物ですから、どこまで成長するのか、気を付けて見ていかないといけませんね。伸びた枝が、敷地をまたいで隣地まで伸びてしまったら、剪定も難しくなってしまいます。また落葉樹の場合は、落葉する時期の落ち葉の掃除にも気を付けないといけません。せっかく美しい紅葉を楽しんだのに、掃除が原因で近隣トラブルになるのはもったいないですよね。
まとめ
さて今回はシンボルツリーについて色々とご紹介しました。常緑樹の高低木、落葉樹の高低木と、実に多種多様な木がシンボルツリーとして楽しめることがお分かりいただけたのではないでしょうか。たくさん種類があるので、どれを選ぶのか迷ってしまうと思いますが、それぞれの樹種にそれぞれの特徴がありました。自分たちの家を建てる土地の日当たりや、家族たちの好み、シンボルツリーの家族の中での役割などを、みんなで相談しながら、どのシンボルツリーにするか考えてみるのがよいでしょう。