2018
7
Feb

家のデザインについて、 理想の家づくりのためのコラム

トイレの間取りは注意が必要!使いやすさとプライバシーを両立させるコツ

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朝一番、そして夜ベッドに入る前にも使うトイレ。中には読書をするなど「くつろぎの場」としても使われる場所です。

生活感が見えやすいところですので、いつもきれいにしていたいと思う場所でもあります。そして、生理現象を受け止めるスペースでもありますので、シークレット感をキープしておきたい場であることはもちろんです。

今回は家づくりの際考えたい「トイレの問題」について取り上げてみたいと思います。使いやすさと、プライバシーが両立できるトイレとはどういうものかを解説いたしますので、お役立てください。
 

1.間取りでトイレをどこに置くかが一番の問題

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トイレは排泄に関する場所であるだけに、ニオイや音が気にならない場所に配置したいものです。どの部屋からもアクセスが良いように、とするとダイニングなど家の真ん中の場所に…それは少し考えにくいものです。

特にお客さまを招くことが多いならば、やはりリビングやダイニングそばはやめておくことをおすすめします。相互に気まずいことから、楽しい時間が台無し、といったことも充分に考えられます。

それとは逆に、家の中でのプライバシーばかりを考えてしまうと、玄関のそばが候補に上がるかもしれませんが、これもまた考え物です。宅配などの突然の来客、チャイムの音が鳴ったときにはトイレの中にいたとき、恥ずかしさが先に立ち、出るに出られないということも発生してしまいます。

特定の部屋のそばもまた、音の問題が発生してしまいます。休日などでお父さんがゆっくり寝ていたいのに、朝の子供の「トイレラッシュ」でなかなか眠れない…そんなこともおきてしまうかもしれません。

また、隣に建っている家との関係性も考えなければなりません。トイレが隣の家の寝室やリビングに隣接してしまうと、意図せず迷惑をかけてしまうこともあるかもしれませんし、日中であっても「用を足しづらい」と感じることが想定されます。

1-1.高齢の方がいらっしゃるご家庭の場合

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上記のように、トイレをどこに設置するのかはとてもデリケートな問題です。しかしながら、ご高齢の方が共にお住まいの場合、また今後一緒に住む予定がある場合は、その方の寝室のそばにトイレを置くことは、将来考えられる介護の問題に立ち向かうきっかけを作ってくれます。

ご本人がご健康なうちはご自分で用を足すことができますし、もしもお手伝いが必要になってもスムーズに誘導することができます。

このような目的でトイレを設置するのであれば、まず、バリアフリー(段差をなくす)や、介護をする方が一緒に入ってもスムーズに手伝える、あるいは車椅子で入れるだけの広さを考えておかなければなりません。

また、トイレ内で具合が悪くなって倒れてしまった場合、内開きのドアですと外からとっさに開けられなくなり、救急時の対応が遅れてしまいます。ドアは外開きないしは引き戸にするのがベターでしょう。

手すりはご本人の状態や身長に合わせて取り付けるとよいものですので、後に考えても間に合います。しかしながら段差解消や広さは、家づくりの段階から考えておかなければなりません。バリアフリーに通じた建築士や工務店であれば、廊下やトイレなど広さなどの間取りの面で特に重要なポイントをアドバイスしてくれます。

1-2.階段下は、意外な「穴場」トイレに最適

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通常デッドスペースとなってしまいがちな階段下は、思いの外トイレに向いたスペースです。玄関から直接見えない場所(廊下奥)にドアを設ければ、出入りの気配が玄関に影響することはありませんので、有効な間取りといえるでしょう。

 

 

2.トイレはいくつ必要?

トイレはいくつ必要なのか、という問いには誰も答えを持ってはいません。しかしながら、家族構成によってある程度簡単にイメージできますので、検討ポイントをお伝えします。

2-1.親+子供ふたり

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働き盛りの親と子供ふたりとなると、出勤前・通学前の「トイレラッシュ・洗面台ラッシュ」が想定されるでしょう。トイレのみならず、身支度のための洗面台も奪い合いとなることも考えられますので、トイレと洗面台をセットにして間取りを検討したいところです。

そのようなときは、やはり最低でもふたつのトイレが欲しくなるでしょう。洗面台については、横に2台並んだ形式のものをひとつ作るだけでもラッシュを緩和できる間取りとなります。

親が寝起きする1階にひとつ、子供部屋のある2階にひとつとしてもよいでしょう。

2-2.祖父母+親+子供ひとり

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いわゆる2世帯住宅であるなら、高齢者に使いやすいトイレ、親や子で使うトイレとで、合計ふたつは必要となるでしょう。先にも触れたとおり、高齢になればなるほど寝室からトイレへの距離が短いほうが使いやすい間取りとなりますし、将来のことを見越して広いトイレが望ましいからです。

まだ元気な親と子は、ごく一般的なトイレでも事足ります。先の例とは異なり、混雑の問題ではなく、使い方の面で「ふたつ必要」ということになります。

2-3.夫婦ふたり

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夫婦のみであって、子どもは考えていない場合であれば、ひとつで充分でしょう。しかしながら注意点がひとつあります。「トイレで読書をする」といった“独占行為”がないならば、という条件がつきます。

 

3.トイレを安全・清潔に使用するための工夫

トイレは、家族と共有する場所であると同時に、基本的にひとりで使う場所です。このことから、安全に、清潔に使えるような工夫をしなければなりません。

3-1.音の問題に配慮する

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1階にも2階にもトイレを設置する場合、2階のトイレが1階の寝室の上に来ないようにする間取りとしましょう。というのも、夜間2階のトイレを使用する度、1階寝室で眠っている人の睡眠を妨害することが考えられます。

3-2.風通しの確保

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プライバシーを考えるあまり、窓がないトイレになってしまうと、日中も電気のON/OFFが必要となります。ヒートショック対策には窓のないトイレも“アリ”かもしれませんが、やはり清潔を保つためには湿気やニオイがこもらないよう窓が必須といえます。

しかしながら、近隣の家との関係性でどうしても窓を作りたくない場合は、せめて換気扇を用意します。

3-3.明るさの確保

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できれば、照明は人感センサー式のものを採用しましょう。毎回のON/OFFに煩わされることもなくなりますし、用を足した後の手でスイッチに触れないことも、清潔な生活の一助となります。また、背の低いお子さんがトイレに入っても、「暗くて怖い」という思いをせずに済みます。

もしもご高齢の方がいらっしゃるなら、暗くなったら自動的にONになる足元灯をトイレの近辺に用意するのが大切です。コンセントに刺すだけで、暗くなったらONになるLEDライトも販売されていますので、そのようなものを活用するのも良いでしょう。
あまり考えたくはありませんが、初期の認知症では「トイレに行きたいけれど場所がわからなくて失敗する」ということもあります。このようなことを避けるためにも、暗くなったら自動で点灯する足元灯をトイレに行く経路にいくつか置いておくのもひとつの方法です。

3-4.掃除しやすい素材と広さ

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ノロウイルスなど何がしかの病気が流行したとき、特にトイレ回りは念入りに清掃したいポイントとなります。特に汚物の飛び散りが気になる床や壁は、清掃に使う水分やアルコールに強い素材で作っておきたいものです。

また、実際に隅々まで清掃をするとなると、ある程度の広さが必要となります。狭いトイレでは、手を伸ばして便器後ろの床を拭こうとしても手は届きません。せめて床拭きクロス(使い捨て)をつける清掃用スティックが回るだけの広さは欲しいところです。

3-5.タンクレストイレ+小さな洗面台はどうか

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近年、タンクレストイレ(流す水を溜めないコンパクトなもの)が流行しています。見た目にすっきりですし、掃除もしやすいことが特徴です。タンクレストイレでは手洗いができないことから、トイレ内に小さな洗面台を作ることもありますが、充分に考えてからにしてください。

タンクレストイレは文字通りタンクがありません。水道管の凍結時などに「全く使えない」トイレとなってしまいます。タンクがあれば、一度や二度なら使用はできます。また、タンクレストイレの場合、別にミニ洗面台を作ることがありますが、トイレ内での水の飛び跳ねが増え、洗面台や床の掃除の手間が増えてしまう面が否めません。

もちろん、望むスタイルによって“決め手”は変化しますので、何がよいのかはご自分で選択することとなりますが、ここで挙げたメリットとデメリットを理解した上で決定しましょう。

3-6.収納スペースを設ける

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トイレの清潔感は、必要なものであっても極力見せないことでも演出できます。トイレットペーパーのストック、清掃に使用する洗剤、女性用のエチケットボックスなども見えないようにすれば、すっきりとしたトイレにできます。

可能であれば、収納はお子さんの手の届かない高いところに設けてください。そうすることで、トイレの洗剤など危険な成分が含まれているものをお子さんから遠ざけることができます。

 

まとめ:使いやすさと、プライバシーを両立するトイレは間取りが重要

トイレは、家族共有の場所ですが、一方では完全個室となるようプライバシー面での配慮が必要です。この相反する点をクリアするため、間取りはとても重要な問題となります。その上、衛生面や介護など、注意したいことも多くあるのがトイレです。

様々な条件を満たしながらも、シンプルで美しく、それでいてどこかしらに個性を感じさせるトイレの実例をお見せしましょう。

重量木骨の家でも、魅力的なトイレやサニタリースペースは数多くあります。どうぞご覧になってください。

 

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