四方どこからでもアクセスできる約12帖の中庭。
ウッドデッキスペースは光や風通しだけでなく、安らぎのあるスペースです。
写真の樹木は、アオダモ・ヤマボウシ。
アウトドアリビングとして、住宅地でありながら人目を気にせずBBQやプールを楽しめる空間です。
■住宅密集地でも、開放的な空間
浅井良工務店の設計士(会社代表)が自分たち家族のために建てた家。
敷地は住宅が密集する地域。
この立地条件のもとで、いかに明るく快適でのびのびとした住まいを実現させるか――設計士の出した答えは、中庭を囲むパッシブデザインのプランでした。
建物の外からは家の中が見えず、中庭から明るい光と風を入れることができます。
しかも高い耐震性能と開放的な大空間をSE構法によって両立させました。
■パッシブを効果的にする「窓」のデザイン
住まいの中心になるリビングは、大開口の広々とした吹き抜け空間。
中庭につながる全面の掃き出し窓と、吹き抜けの窓から明るい光が降り注ぎます。
またリビングから中庭の向こうに見える回廊の窓をはじめ、多方向からの窓が光を取り入れ、風の流れを生み、住まいの中に美しい景色を作ってくれます。
天井に近い高窓もまた、採光はもちろん熱を逃す役割を果たします。
これらの窓によって、住宅密集地とは思えない開放感と自然な心地よさが生まれました。
■全館空調をエアコン1台でまかなえる
夏と冬のエアコンを使用する時期、全館空調によって家の中がほぼ一定の温度に保たれています。
しかも使用しているのは16畳用の家庭用エアコン1台だけ。
エアコンの風は家の中のダクトを通り、室内のあちこちに設けた送風口から流れ出る仕組み。
高断熱・高気密の家は室内の温度差が小さいことから、この方法を試みてみたところ予想以上の効果を発揮しました。
光熱費を抑えながら、年間を通して快適さが保たれる住まいになりました。