延べ床 - 166.72㎡(50.43坪)
構 造 - SE構法
屋 根 - ガルバリウム鋼板
外 壁 - 左官壁&杉板
内 壁 - 漆喰クロス
床 - ホワイトアッシュ・レッドパイン
耐震 - 耐震等級3
耐風 - 耐風等級2
鎌倉の落ち着いた住宅地の一角にY様邸はあります。
庭の木々が美しく葉を広げ、優しい緑に彩られた外観は外壁の白と相まって爽やかな印象を与えてくれます。
開放的な開口部は、庭木の緑が視線誘導を担うことによって目隠しなどを設けずとも過ごしやすい工夫がなされています。
Y様のセンスが取り入れられた外観のデザインは家の優雅さを感じられます。
門柱と一体化した木のフェンスがナチュラルな雰囲気を感じさせてくれるポーチを進むと、シューズクロークを備えた玄関があります。
アウトドアグッズや季節もの、ベビーカーなどをすっぽりと収納でき、来客の時にも気兼ねしない第二の玄関の存在は、忙しい子育て世代の強い味方です。
広めの玄関ホールから続くLDKは一番の見どころ。開口9m、天井高さ3.4mの開放的な空間が広がります。
北欧で生活したことがあるY様のご希望に沿い、北欧の魅力的な暮らしのエッセンスを随所に取り入れました。
火を眺めらるこだわりの薪ストーブはオーブン機能もあります。
床材に採用したアッシュ材はナチュラルで穏やかな色味です。
開放感を支えるのは耐震構造のSE構法です。耐震性を維持しながら柱の数を減らすことに成功しています。
ただ本数を減らすだけでなく、サッシ部分の柱は見える向きを調整し、外を眺めるときに視覚の邪魔にならない工夫がなされています。
窓は庭の風景の見え方だけでなく、光の取り込み方にもこだわりました。南側のサッシはLDKいっぱいに光を取り入れます。
この光はあえて窓を設けなかった東西の壁に反射します。
西側の壁は朝日を、東側の壁は夕暮れの光を反射し、日が暮れれば東西の壁は間接照明によって照らされ柔らかな光を生み出す壁となります。
印象派の絵画が好きという奥様のお話を踏まえて、絵画で表現されるような自然の光をテーマに設計がなされました。
日々の時間に追われる生活から距離を置き、時計がなくても時の変化を太陽光から知ることができる空間です。
広々としたアイランドキッチンは料理が好きな奥様のご希望でした。
吊戸棚をなくして天井がスカッと広がって見えるデザインも奥様のアイデアです。
豪快に料理をしたいとき、家族みんなでお菓子作りを楽しみたいとき、様々なシーンを内包できる造作キッチンです。
昇り降りしやすいように幅を多めにとった階段は朝起きたときに朝日が出迎えてくれるよう東側に窓を配しました。
その階段を上ると家族の寝室、書斎などを設けた2階に繋がります。
家族全員が使えるウォークインクローゼット、ミニキッチンは書斎からちょっとお茶を入れたいというときに便利です。
ご主人の書斎は趣味のサックスが楽しめるように防音にも配慮しました。
奥様の書斎は使い勝手のいいL字デスクになっています。
お二人の書斎につながる廊下はバルコニーに面していてサッシの大きさに合わせてスッキリと外が見られるように設計されています。
少しゆとりを設けたことで、本棚を置いたり様々な活用のアイデアも生まれそうです。
子供部屋も将来分割できるようにするなど、これからまだまだ手を加えライフスタイルの変化にも柔軟に寄り添うことができる間取りです。