2018
27
Jul

家のデザインについて、 理想の家づくりのためのコラム

リビング階段にはスケルトン階段がおすすめ?吹き抜けにすべき?間取りの注意点は?

近年、「リビング階段」が注目を浴びています。それは、必ずリビングを通らないと自室へいけないので、家族の接触時間が増え、特にお子さんの様子が自然とうかがえる面にメリットを見出している方が増えているからです。

とはいえ、階段は意外と多くの面積を要するパーツです。今回はリビング階段におすすめしたい階段の種類や、間取りで気をつけること、メリットとデメリットについて詳しくご説明します。

今回の記事をお読み頂ければ、リビング階段を選択すべきか、リビング階段採用を決めたときどこに気をつければよいのかが明確にお解かりいただけるはずです。

1.リビング階段におすすめの階段

リビング階段は、文字通りリビング内にある階段のことです。階段を設ける分、階段の圧迫感でリビングが狭く感じたり、暗さが目立ったりすることがあります。

これを避けるため、階段選びもとても重要です。

リビング階段なら、「スケルトン階段」がおすすめです。では、このスケルトン階段のメリット/デメリット、注意点について考えてみましょう。

1-1.スケルトン階段とは?スケルトン階段のメリットは?

まず、スケルトン階段について理解してください。スケルトン階段とは、踏み板とそれを支える骨組みだけで構成されています。段と段の間の板(蹴込み板)がないのが特徴で、別名「オープン階段」「シースルー階段」とも呼ばれます。

1-2.スケルトン階段のメリット

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スケルトン階段は、その「つくり」により、

・圧迫感がない

・室内に入り込む光を遮らない

・空気の循環の邪魔をしない

という特徴があります。

明るさ確保のために吹き抜けにしたときなどに、スケルトン階段は大きくそのメリットを発揮してくれます。せっかく明るくしようと吹き抜けにしたのに、通常スタイルの階段のせいで奥の部屋まで光が入りにくくなる、空気の循環が悪くなる、といった問題点を解消してくれるのです。

1-3.スケルトン階段のデメリット

スケルトン階段のデメリットは、

・蹴込み板がないので、誤って深く踏み込んだときにスネ等をケガをしてしまう可能性

・同じく蹴込み板がないことで、隙間から幼児が落下してしまう可能性

・光や空気のとおりを確保するため、階段下に収納スペースがつくりづらい

・強度を確保するため、使用できる材料が限られコストが高くつく

などです。

1-4.スケルトン階段にするときの注意点

上記のデメリットをカバーするため、次のような点に留意しながらスケルトン階段の作り方を考えてください。

・ケガや転落を防ぐため、踏み面(ふみづら/階段を昇るとき足を乗せる面のこと)を深く取る

・可能なら段差を浅くする

・デザイン面では少々妥協し、手すりを必ずつける

・デッドスペースを少なくしたいときは、折り返し階段やらせん階段を検討

→【実例紹介】注文住宅での階段の配置時の間取りと種類別メリット・デメリット

階段は、毎日何度も使う生活に欠かせない箇所です。また生活に必要な家具類を入れる搬入路ともなりますので、スタイルだけでなく、安全性の確保もしっかり考えたいものです。

 

2.リビング階段は吹き抜けにすべき?

先に触れたとおり、吹き抜けとリビング階段とは、とても相性がよいものです。たとえリビングに割ける面積が狭くとも、「広いリビング」として感じさせる方法としても活用されます。

特に狭小住宅の場合、思いの外スペースを取る階段をリビングに内包することで、敷地を有効利用することができます。特に上に挙げたようなスケルトン階段であれば圧迫感もありませんし、階段下をテレビスペースやデスクスペースにすれば、生活に必要な家具を減らすことができ、狭くとも広く感じられるリビングが出来上がります。

しかしながら、「リビング階段は吹き抜けにすべきかどうか」は敷地の広さなど各種条件により考え方は変わるでしょう。

リビング階段と吹き抜け、それぞれにメリットを見出せるのであれば、このふたつの組み合わせも検討してみてください。このときは、家の断熱性能を上げると共に、しっかりとした空調計画を立てることも重要です。

 

3.吹き抜けにする場合のメリット/デメリット

吹き抜けは、太陽の角度が低くなる冬場でも、近隣の家が近く太陽光が2階部分にしか入らないときにも、明るさ確保のために有効なつくりです。こうして得た太陽光をムダにせず、明るく開放的なスペースにするために、吹き抜けは大きなメリットをもたらしてくれます。

吹き抜けと同時に、スケルトン階段はこれら採光や風通しの面でも「大きな役割」を果たしてくれますので、積極的に考えてみたいものです。

しかしながら、吹き抜けとリビング階段の組み合わせデメリットは、

・生活音が2階部分にも響きやすい

・家族ゲンカなど気まずいときにも家族が顔を合わさなければならない

・休日にくつろいでいるときにお子さんのお友達が来て慌てる

・季節によって空調方法に工夫を凝らさなければならない

などです。

 

4.吹き抜けにしない場合のメリット/デメリット

吹き抜けリビングでなくても、リビング階段の設置は可能です。

・1階リビングの天井の一部に穴を開け、そこを通過するように階段を設置する

このようなイメージで捉えていただければと思います。この場合のメリットは、生活音や調理のにおいなどを2階にダイレクトに伝わらないようにしつつ、リビング階段の良さ(家族が顔を合わせるなど)を取り入れられる点です。

しかしながら、やはりデメリットもあります。ここでもまた、空調の問題が浮かび上がります。吹き抜けほど大きくはありませんが、やはり温めた空気が階段を伝って2階に上がっていくという事は否めません。

このような問題を解消するために、階段部分とリビング部分を仕切るようにガラスやアクリルで壁を設けて仕切り、階段への入り口を同じくガラスやアクリルの引き戸で開け閉めするという方法を採用できるかもしれません。

この方法ならば、リビング内に階段を設けながらも、空調の問題に対応することができるでしょう。

 

5.リビング階段の間取りの注意点

リビング階段の採用を決める前に、いま一度「リビング階段のある生活」をイメージしてみてください。

お子さんが大きくなり、プライバシーを求めるようになったときはいかがでしょう。また、ご家族のどなたかがご友人を連れてきたときのため常にリビングを美しく保たなければならないとしたらどうでしょう。

はいはいができるようになったお子さんや、やっと歩くようになったお子さんが、階段に近づき、転落するようなことはないでしょうか。

特に注意したいのが、間取り、つまり生活動線です。リビング階段そばにトイレやバスルームがあれば、思春期のお子さんが使いにくいだけでなく、お客様がきたときに「ちょっとトイレを…」と言い出しにくくなってしまうかもしれません。

将来、ご両親との同居を見込んでいるとき、1階に設けるであろう親御さんの寝室に夜間の物音が響き、「眠れない」という状況が生まれないかどうかも考えておかなければならないかもしれません。

確かにリビング階段は魅力的かもしれません。しかしながら、「今現在考えられる生活動線」、から「将来の生活のあり方」までも含んで検討しましょう。一度つくってしまった階段は、「不便だったから」などの理由で場所を変えるのはとても困難です。

5-1.リビング階段のメリット

リビング階段は、「明るい」「風通しが良い」という点で、従来型の階段に比べメリットがあります。

具体的には、

・スケルトン階段とくみあわせれば、部屋の奥にまで自然光が入って心地よい

・狭小住宅を検討している場合、廊下をつくらずに済み効率的な間取りを検討できる

・階段特有の閉塞感が無いため、視覚的に少し広く見える

などが挙げられます。

5-2.リビング階段のデメリット

これまでにも触れてきたように、リビング階段にはいくつかのデメリットがあります。それを生活シーンレベルで整理すると、

・お子さまが、食事時間や夜遅くにお友達を連れてきて、リビングでゆっくりテレビも見ていられない

・お子さま(きょうだい)が異性の場合、思春期に差し掛かると、リビングからそれぞれの友人の出入りが見えるので嫌がる

・ゆっくりしたい時に、いつ誰が来るかわからないので掃除や身だしなみにまで気を遣わなければならない

・お子さまのお友達と親御さんのお友達の来客が重なったとき、お互いに気まずい

など、「くつろぎにくさ」「暮らしにくさ」が発生するかもしれません。

確かに従来の階段(玄関から廊下と階段が見えるつくり)と比較すると、それらのスペースを“排除”できる代わりに、違った悩みが発生する可能性があることを理解して、リビング階段にするか、従来型階段にするかを検討しなければなりません。

リビングは、ご家族やお客様がくつろぐための大切な場所ですので、その側面からもしっかりと考えてみてください。

 

リビング階段は人気な一方、デメリットも多いので工夫が必要

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階段は、廊下とセットで考えなければならないものです。この点でいうと、リビング階段を採用すれば廊下をなくす、もしくは減らすことができますので、特に狭小住宅において大きな利点をもたらしてくれます。

しかしながら、デメリットをカバーする工夫も必要です。ときには、我慢しなければならないこともでてくるかもしれません。

ですが、このようなデメリットも建築事例を見れば、解消のヒントを得ることができるはずです。重量木骨の家での「リビング階段」は数多くありますので、どうぞ隅々までご覧ください。そして、あなたのご家族の暮らしぶりをイメージしてみてください。

→重量木骨の家で「リビング階段」を検索する