自分時間がもっと楽しくなる。空間を有効活用した、ロフトや屋根裏収納のある家
自分時間がもっと楽しくなる。空間を有効活用した、ロフトや屋根裏収納のある家のインデックス
この秘密基地で何をしようかな…。我が家の中にそんな空間があるだけで、ちょっとワクワクしませんか?
屋根裏の空間を利用したロフトを、ただ収納場所として活用するだけではもったいない!
たとえば、本棚をたくさん設けて家族の読書スペースにしたり、ご主人のミニ書斎にしたり、子どもたちの遊びスペースにも。もちろん、誰にも邪魔されず、ただゴロッとするだけのスペースにももってこいです。
また、都市部の狭小住宅では、ロフトを設けることで空間を広く見せたり、「0.5部屋」として活用するなど実用性も兼ね備えています。
今回は、自分時間がもっと楽しくなりそうな、ロフトや屋根裏部屋のある家づくりのポイントをご紹介します。
空間を視覚的に広く見せる、ロフトの絶大な効果
ロフトや屋根裏収納は、屋根裏の空いたスペースを有効活用した空間のこと。通常は天井材で塞いでしまう空間ですが、ここを活用してちょっとしたスペースにする考え方が、最近の家づくりの主流になってきています。
建築基準法では、天井高が1.4メートル以下、床面積は下の階の2分の1以下と定められていますが、その基準内であれば使い方はオーナーさん次第。
リビングルームから上部のロフトを眺めると、視線が遠くまで抜けることで、視覚的な奥行きが生まれます。そのため、空間に一段と広がりが感じられるのです。これは、都市部の狭小住宅などで使われることが多く、限られた空間で解放的に暮らすためのアイデアですね。
こちらのお宅では、計画時は小屋裏収納の足元は腰壁で塞がれていたそうですが、工事が進む段階で二階が解放的な大空間になった姿をみて、現在のような「カウンター」を急遽デザインしたのだそう。小屋裏収納を壁で塞がずに、手すりやカウンターにすることで、より空間が広く感じられます。また、カウンターで読書をしたり、勉強をするなど使い方にも幅が広がりそう。
こちらのお宅は、スキップフロアの間取りにすることで、立体感のあるユニークな作りに。スペース同士の仕切りを手すりと透明のパネルにすることで、家全体が一つの空間に感じられます。
また、もともとは登り梁の下にあるはずだった通し柱をあえて取り払い、開放感を優先。リビングにロフトのスペースをあえて作ることで、空間はひと続きでありながら、程よく仕切りのある絶妙な空間になっています。構造の自由度が高いSE構法の家だからこそ可能な、大胆な間取りですね。
おこもり感を大事にした、ひと部屋感覚のロフト
ロフトの開口部をオープンにすると、空間に広がりが感じられます。一方でおこもり感を大事にしたいなら、あえてクローズドな空間に。完全にひと部屋にしてしまう手もありますが、光や風通しを確保したいなら、壁の作り方に工夫してみましょう。
こちらのお宅では、空間の両サイドに本棚を設けることで、家族の読書スペースが天井裏に出現。このように下から丸見えにしない作りにすると、絶妙なおこもり感が生まれます。家族に邪魔されず、家の中でひとりになれるスペースを確保することもできますね。また、収納部屋として使うのであれば、下から見えない作りにするのがベスト。
こちらは、45度の屋根勾配に、規則正しく並ぶエンジニアリングウッドの登梁が特徴の家。山小屋をイメージしたということもあって、おこもり感や秘密基地っぽさ満点です。リビングルームとの開口部には腰高の壁を設け、上から下を覗けるように、下からは上の気配が感じられるようになっています。
時にはご主人がこもるスペースになったり、時にはお子さまたちの遊び場に、そして収納スペースにもなるなど、さまざまな用途に使える空間になっています。
読書スペースやDJブースなど、大人の遊び場に!
ロフトや屋根裏収納は、本来は収納スペースとして使われることが多かったようですが、最近では活用の仕方も多様化してきました。
こちらのお宅のように、開口部一面を大きな本棚にして、あえてインテリアの一部として見せるアイデアも。ロフトにも窓を設置すれば、明るさもしっかり確保できて居心地のよい空間に。ロフトも快適に過ごせる空間にすることで、単なる収納場所ではなく、家族が憩える場所にもなるのです。
こちらのロフトは、なんと旦那さんのDJブースに変身! 誰にも邪魔されることなく、好きな音楽を聴いたり、雑誌を眺めたりと、自分だけの時間を楽しめます。さらに、1階を上から眺められる場所から、週末のホームパーティーではDJブースとして活躍しそう。
子ども部屋に設ければ、成長に合わせて自在に使える!
秘密基地のようなロフトスペースは、子どもたちにももちろん人気です。また、狭小住宅では敷地が限られてしまうので、子ども部屋にロフトを設けて寝室代わりにしたり、収納スペースとして活用する場合も多いようです。
こちらのお宅では、リビングからつながるように子ども部屋エリアがあり、上部にはロフトを設置。ロフトには、お子さんたちの宝物がたくさん保管された秘密基地になっているよう。また、収納と本棚と階段を一体化させたアイデアは、ぜひ参考にしたいところです。
お子さんの成長に合わせて可変性をもたせた子ども部屋には、ロフトが大活躍。お子さんが小さい頃はひと部屋で使い、大きくなったら壁で区切って使えるように設計し、収納もロフトもそれぞれ一つずつ用意しています。たっぷりの収納力があるロフトは、子どもたちの増えていく物をしっかり収納してくれます。
階段にも個性を出して、遊び心のあるロフトに!
ロフトは今や、実用的な収納スペースにとどまりません。デザイン性の高い階段や手すりを設置すれば、空間にアクセントを加えてくれます。温もりのある木の家に、黒の無骨な階段と手すりで、キリッと締まった印象になります。
急勾配屋根でできる屋根裏空間を活かして、ロフトを設けたこちらのお宅。ロフトは子どもたちのベッドが置ける空間を二箇所確保しています。鉄工所でオーダーした、垂直階段も印象的。楽しそうにハシゴを登る子どもたちの様子が思い浮かびますね。
ただし、ハシゴで登るタイプのロフトは、荷物を持って上がるのがなかなか大変。収納としても使いたい場合は、手を使わずに登れる階段にするのがおすすめです。
ロフトや屋根裏収納をリビングや子ども部屋などに設ける場合は、どんな使い方をしたいのか、子どもの成長に合わせて使い方も変化させたいなど、ある程度用途を絞って考えるのがいいでしょう。それに合わせて解放的に作るのか、こもるために壁で仕切るのかなど決めていくのがスムーズです。
構造に自由度の高いSE構法だからこそ、家族の希望に合ったロフトや屋根裏収納を作ることができます。