W HOUSE 【HQB 2020年度 認定住宅】MLWELCOME Vol.03掲載

実家を住み継ぐことになったことをきっかけに、新築を建てられたW様。 新たな住まいの条件となったのは「木の温もりを感じるフローリングの床」「新築でもヴィンテージ家具が馴染む空間」「開放的なLDK」の3つでした。 間取りに加え、壁の窓のバランスや吹き抜けを活用し、光の入り方や風の流れを考慮しています。 お施主様の「こうしたい」という感覚に寄り添い、建物の設計から照明などのインテリアまで、一つ一つのアイテムを丁寧にコーディネート。オリジナリティ溢れながら、上質で調和のとれた空間が実現しました。

1階はLDKのみのワンフロア。 庭側、玄関側、キッチン側の三方向の窓から光が入る明るいLDKとなっています。 ダイニング、キッチン、リビングにいる家族と会話ができる距離感ながら、一つの空間で家族がそれぞれの時間をゆったりの過ごせる空間に。 お施主様がこだわってセレクトされたヴィンテージの家具が、温かみあるオークのフローリングや窓枠・鉄骨階段の無骨さと調和し、何とも言えない心地よさに包まれます。

ご主人のお気に入りの書斎コーナー。 アフリカのヴィンテージの作業代やスツールなど、プリミティブで重厚なデザインが空間のアクセントに。鉄骨階段の無骨さともマッチしています。 大きな窓からは、陽の光が柔らかく室内に届けられます。2階へと続く階段が縦のつながりを感じさせ、広く開放的な空間となっています。

W様邸で特徴的なのが192mmと幅広のオーク材フローリング。 この幅広さと自然オイル仕上げの質感が、ゆったりと美しい空間を生み出します。さらに蓄熱性のおかげで冬でも暖かいというメリットも。 材木店にルーツをもつ会社だけに、「もっといい木材に触れ、そのよさを体感してほしい」という思いから、床材もインテリアの一部と考えてセレクトしています。 機能性を極めたシンプルな造作のキッチンからは、梁や柱に邪魔されることなく、LDKから庭までを開放的に見渡せます。 キッチンの棚につけた真鍮のハンドルは、ご夫婦のセレクト。パーツ選びも家づくりの愉しみの一つです。

玄関とLDKの間には、通常壁になる部分に「抜け」として室内窓を設けました。 視線を通し空間を広々と見せながらも、一部に壁を残したことで適度なプライバシーを確保し落ち着ける空間となりました。 ご夫婦の「こうしたい」に対して、より快適に、より効率よく生活できるよう専門家の視点で調整を加えています。

シンプルでモダンな外観。 庭側に大きな窓を設けて、公道に面した正面の窓を控えめに。 室内では、周囲の視線を気にすることなく、のびのびとくつろげます。