西尾市 家武町の家「動線に配慮した空間づくり」

1階にボリュームを集め、2階は子供部屋のみとし、大屋根をかけることで平屋のような外観としました。建物の端から端まであるウッドデッキにかかる深い軒が特徴的なお家です。 広い土地ならではの『庭作り』もこれからの楽しみになりそうです。

玄関からリビングへ入ると、吹抜けと大開口による開放的な空間になっています。リビング、ダイニングのどちらも前面が大きな窓になっており、そのままウッドデッキへ出て行くことができます。 また、リビングに階段があり、吹き抜けで1階と2階がつながっているため、家族と顔を合わせる機会も増え、1階と2階でのコミュニケーションもとりやすくなっています。

西側には、小さいながらもおしゃれな庭が作られています。 雨樋を一般的な縦樋のようにパイプ状にするのではなく、鎖樋とすることで、雨水を排水するという役割を果たすだけでなく、鎖樋を雨水が流れる様子がどこか趣を感じさせてくれます。

ウッドデッキには深い軒がかかっており、庭の一部として、また、室内の延長として、庭と室内を一体的に感じることができる場所です。 リビングダイニングの大開口部分には、片方だけが開閉可能な片引き窓を採用し、ウッドデッキとの出入りが可能なだけでなく、もう片方はガラス面積を広くなっているため、外の眺望をより楽しむことができます。

シャープなラインに華奢な手摺とし、高いデザイン性と強度をしっかり考慮しました。 華奢な階段に対して、2階床高さにある現しの梁は、空間のアクセントとなっています。 玄関ホールへとつながる扉は大きなガラスの引き戸とし、1つの空間に感じられるような、広く見せる演出をしています。

夜になると一際目立つアプローチ。 ダウンライトを設けた夜でも明るく安心して通れるアプローチです。 玄関までのアプローチは、寸法を抑え、木の横ルーバーをあえて足元に配置することで、路地のような場所をくぐり抜けて家に入っていく、という演出をしています。 帰りが遅い御主人のために、玄関から直接寝室まで行ける動線も設けました。

窓の高さに合わせた軒下と、床の高さに合わせたウッドデッキ。 室内空間が延長されて、より広々と感じる事ができます。 深い軒としたことで、夏の暑い日差しは遮り、冬の温かい日差しは取り込むことができるため、光熱費の削減につながります。

シンプルな洗面化粧台と使い勝手を重視した収納とブラケットライトがおしゃれな空間。 朝の出かける前のお化粧や歯磨きなど、忙しい時間帯に洗面所を使いやすいよう、洗面化粧台は広く設計しました。 洗面室から直接ウッドデッキへと出ることができるため、洗濯物を干す際にも便利です。

シンプルな空間だからこそ、素材感が際立ちます。 寝室からはトイレや玄関へと続く廊下と、キッチンにつながっているため、奥様の家事動線にも配慮した配置計画となっています。

コンパクトにまとめた子供室だからこそ、収納扉は折戸として動線や家具の邪魔にならないように配慮しました。 窓を天井高さに合わせることで、窓の上に壁がなくなり、空間がより広く感じられます。また、窓の高さに合わせてカーテンレールを天井に埋め込むことで、より空間がすっきりして見えます。