豊川市 国府町の家「田園に浮かぶ家」

間接照明を仕込んだ高天井のリビングとは対称的に天井高を抑えて落ち着いた雰囲気に仕上げた和室。リビングとの境は段差を設けずフラットにすることですっきりとした一体感のある空間に仕上がりました。リビングの大開口の奥は、隣家との境にアマゾンジャラのウッドフェンスを設け、目隠しとしています。

田園に浮かぶように建つシンプルな外観。お施主様の好みのイメージに合った四角い箱のような形で計画しました。白い塗り壁の外壁をベースとして、二階窓廻り部分のレッドシダーがアクセントになっています。

自動車の通りの多い南側とは対称に、水田に囲まれた北東面は静かな環境。水田の水面に映るリフレクションも美しい。屋根はガルバリウム鋼板を用いたシャープな片流れ屋根。外壁はファサードは白い塗り壁に、その他はガンメタリックのガルバリウム鋼板で仕上げ、窓廻りにはレッドシダーをあしらいました。

構造材を現し高さを確保した天井を間接照明で照らし、ぬくもりがありつつも高級感ある魅力的な空間に仕上げました。SE構法のメリットを活かした無柱空間となっています。キッチンとダイニングは造り付けの食器棚を兼ねた作業台で仕切っています。

キッチンとダイニングをオープンに仕切る造り付けのカウンター。 配膳時の食器置きや、ダイニング側からの物入として重宝する他、キッチン側が食器棚を兼ねた家電置きとなっているので、煩雑としないすっきりした空間となっています。

家族で使いやすい巾の長いカウンターを持つ造り付けの造作洗面台。収納量も多く、洗面台廻りがすっきりと収まります。巾を長くすることで複数人での同時使用が可能です。ボウルには実験用シンクを採用したことで、巾も深さもある使い勝手のよい洗面台となりました。

フィッシングが趣味のお施主様のために沢山の釣り道具や保存用の冷凍庫も設置できる大きな土間収納を設けました。玄関とつながっているため、車への荷物の出し入れがしやすくなっています。収納用の棚はすべて高さが自由に調整できる可動棚を採用しました。

二階の階段ホールは、全ての居室にほぼ直接繋げることで、廊下となるスペースを最小限としました。階段横の壁を木の連子としたり、居室へとつながる扉の高さを天井高さと同じにするなど、空間がより開放的になるよう計画しました。

国道から見える大きな木枠の窓は二階階段室に設置された高窓。 夜間でもカーテン等の遮蔽物を必要としないため、夜景では白い塗り壁のなか灯りにより、その大きさが際立ちます。

隣接する水田の水面には季節により外観の夜景が映り、幻想的な風景となります。 四方向中二方向を田んぼに囲まれ、採光、風通り共に申し分なく、一年を通して田んぼの様々な表情を見ながら過ごせる場所です。