中庭はおふたりがリクエストしたわけではなかったとのことですが、ご主人は「暮らしてみて、この空間がとても大きなメリットをもたらしてくれていますね。リビングから中庭を挟んだ部屋まで見通せて、向こうにいる人の気配がわかる光景にとても満足しています」と話します。
夏の間は、布団を中庭に面した多目的室に敷いて、窓を開け、空を見ながら眠りにつくのがとても心地よかったそう。
「都心と違って中庭の窓から星も月もきれいに見えるんです。山の近くに住みたい、ロードバイクであちこち走りたいと思ってここに家を建てたけど、家にいるのが気持ちよくて、外に出かけなくなりましたね」(夫Tさん)
東京・目黒でご主人のご両親とともに2人の子を育てながら長く暮らしていたご夫婦。
これからは、妻の実家が建つ自然豊かな土地で、ご高齢のお母さまと同居すれば、双方これからの暮らしを楽しみながら安心して過ごせるのではないか、と考えたそうです。
ご夫婦とお母さまのための平屋の家づくりでした。
リビング、東に位置する家事室、多目的室の窓を開けると家全体に風が流れます。(猛暑が続いたこの夏もエアコンは数回つけただけで過ごせたそうです)断熱性能に加えて、自然の風を取り込むために窓の大きさや配置を提案しています。
≪大人の家づくり 終の住処≫
【住まい手より】
「昨日まで娘家族が来ていたんですよ。2歳の男の子、女の子の双子の孫も一緒に。娘はここに来ると体調がよくなると言っています。子どもたちがのびのびと駆け回っても大丈夫ですし、母親も気持ちが安らぐのではないでしょうか」(妻Mさん)
「来週は、息子家族。代わる代わるここに来ていますね。さっと来られるプチリゾートみたいな感じだね。もう少し孫たちが大きくなったら夏休みだけ子どもたちを預かるとか、山も川も近いのでいろいろな体験をさせてあげられる場所にできたらいいなと思っています」(夫Tさん)
お母さまの部屋は、元の家にあった部屋の位置のまま、窓から見える風景も変わりません。「この窓から、朝日がまっすぐ差し込んでくるの。すがすがしいわよ」(お母さま)
また、おふたりが家づくりにあたり求めていた大切なコンセプトに、都内に住む息子さん、娘さん家族がもし災害が起こったときに一時的な避難場所として過ごせる場所をつくりたいという思いがありました。
「SE構法は、災害時の家族のシェルターとなります。太陽光パネルと蓄電設備も備えました。もし災害が起こっても家にいればいいという安心感が生まれたことが、これからの暮らしの大きな気持ちの備えになっています」(夫Tさん)